飼育と採集の知恵袋 ~2012年度~
カブクワ飼育と採集について私自身が覚えた事、見つけた方法などの中から役に立つ(事があるかも知れない)ものを紹介してみます。
尚、ここに書かれた方法等はあくまでも<事例>でありますので、
その効果や安全性を保障するものではありません。実践されるに当たっては、ご自分の自己責任にてお願い致します。

【ノコギリクワガタとりんご追分】
先日マグソクワガタの新産地を追い求めてかねて目を付けていたポイント数カ所を、ある時はパンツ一丁で渡河したり蛇を蹴散らしながら踏破したが撃沈した・・・。
クワガタ仲間は何をしているか?ってんで電話してみたらそれぞれに今年の秘策と奇策を練っている様子。
クワガタ屋じゃないけれど八戸のY氏にも電話してみたら既に北海道に渡っており、新境地を開いているようだった。
静かに密かにシーズンインは近づいているんであるな・・・。
昨日のことである。
初来店でおいらせ町からきた実家が農家だと言う人が70㎜UPだというノコを捕まえたと言うのである。
畑の端にあったハンノキの大木の切り株が農作業の邪魔だというのでお父さんがそれを片付けようと掘り起こしていたらノコの幼虫と成虫がゴロゴロ出てきたと・・・。
スコップでザックリとやったらその♂も『ザックリとやっちまった』らしいが、巻き尺で計測してみたら70UPだった!ということなのだ。
巻き尺だと誤差が相当出る可能性があるとは言え、この方は65㎜程度までの個体は過去見たことがあるが遙かに大きい!との部分がそそられたので修復・再計測可能かどうかは分からないが死骸があるなら持って来てみて下さいと告げた。
次に来店したのが弘前市在住だという中学3年~高校1年くらいの男の子。『弘前っつったらノコギリのメッカであるな』と言ったら66㎜UPは採ったことないが65㎜までなら今まで何頭も採ったと言う・・・。
『あんだと?オメ今何っちゅ~た?』
青森のノコは62~63㎜を境に採集難度が上がり、65㎜のノコというものはそうたやすく得られるサイズではない!というのが自分の中の定説であったのだが・・・メッカ恐るべし・・・。
って言うか昨年のミヤマの一件同様居る場所に技術と熱意のある人が行ってなかっただけなのかも知れないよね。
オラはノコはついでに採集してるだけ・・・という言い訳を前提に65㎜台は過去2頭、最大は66㎜を1頭(これは迂闊にも目の前の金に目が眩んで売っちまった・・・)である。
では青森県ギネスはなんぼじゃ?ってんで早速先日リンクを貼らせてもらった『八戸インセクト研究会』のHPを開いてみると・・・ガチガチに展足して67.9㎜!(生前は69㎜・・・化け物か!)という個体の画像が見れた。
しかしですね、追良瀬町のお客さんといい、この弘前のお客さんの例を見れば条件の揃った場所さえ見つかれば66~67㎜の個体は実は毎年得られるサイズかも知れんのです。
ここでY氏との電話での会話に戻るのだが、弘前を含む津軽地方がノコのメッカであるその発生源は何なんじゃ!との問いにY氏答えて宣わく『どうもりんごの間伐剪定後の切り株らしいですよ』とのこと。
う~む・・・そう言えば毎年大量に出るこれらの廃材を資源としてリサイクルする妙案がないかと新聞紙面に度々登場するほどの量である材が山積みされて朽ちていたとすればその信憑性は大であるか・・・。
しかしY氏は続けてこうも言う
『では、同じりんごその他の果樹の一大産地である県南の南部町~三戸~南郷~名川町からも時折大きなノコが得られることはあっても数や大きさでさしたることがないのは何故か分かりますか?』。
これには『津軽よりも寒いんじゃないの?』と答えておいた。
いずれにせよりんご畑は鼠やフクロウを育んでいただけではなくノコも育てていたんであるか・・・。
津軽地方のノコギリハンターよ目覚めなさい!
あなたの住む家の近くで密かに70UPの化け物が土に帰っているのかも知れないよ・・・というお話でした。
『りんご追分』を唄いながらノコ採るべ。
ホレっ!『リンゴォ~・・・の花ビラァ~がァ~♪』
【採集道具の製作】
今期終盤近くまでルッキング採集に使用していたネットは大小の2種類を使い分けていた。
ネットを操る技術も少しは上達したと思うけれどそれでもやはり落としてしまうケースがある。
獲物が木の裏側に付いていて、崖や足場の関係で回り込めない場合もある。今使っている小さい方のネットはかなり小さくて葉っぱが生い茂っている狭い空間に突っ込んで採るのには適しているけれど、面積が小さいことと獲物が掴まっている枝や幹が太いと落としやすいという欠点があった。
そこでこれらの欠点を補って、実際に自分が使用する現場に合った大きさや形状のネットが欲しくなり百均の魚掬いネットを改造して作ってみた。
新たに作成したネットは2種類。
正面から掬う場合に枝や幹の太さに関係無く掬いやすい形状のものと木の裏側に居る奴を掬い採る形状のものの2種類である。
実際に使う場面を想定しながら、ここはもっと広い方がいいな・・・とか、この辺から幅を絞った方がいいか?とか脳味噌足ランチュラの頭を絞って微調整していく・・・。
完成した物をシーズン終盤に使ってみたら、今までなら見た瞬間に『こりゃ無理だ、絶って~落とす!』と、実際に落としてしまうパターンの獲物を掬えるようになった。
ここには今まで採れなかったものが採れる喜びと道具を作る工程の楽しさがある。こうしてオラん家にまたもガラクタが増えていく訳だが、いいんだもん!楽しいんだから・・・。
各界の名人達人の匠は必ず道具に何らかの創意工夫を加えている。
オラの頭の想像を超える何かとか、見た目では分からない微妙な何かとか・・・。
『〇〇ムシホイホイ』なるお口アングリものの採集トラップもあるらしい・・・。
【赤枯れマットの憂鬱】
高所のヒメオオはほぼ姿を消したが低所ではまだチラホラ姿を見かける初冬の気配・・・。
初冬の風物詩『自然薯堀り』に備えて昨日目印を付けてきた。
今年のキノコ採りも惨敗・・・ラクヨウしか採ってねェだ・・・サモダシ食べたい・・・。
終盤のムキタケで一発逆転といきたいが、さて?。
同時進行で冬に備えた雪囲いもしないとな、昨日は草むしりと雪囲いの為の庭木の枝払いをしただけで時間を取られた。
赤枯れマットはこれまでは売れ筋でもなく、自分で使う分プラスアルファの在庫があればいいやと思っていたら何故か急に西から東から注文が舞い込んできた。
少ない在庫を吐きだしていたところに自分で飼育していたマルバネ軍団が一斉羽化開始で『きゃ~!』。
このマットを作るのに家庭用ミキサーでシコシコ作っていたら経験者はご存じだろうけど口から火を吹く作業なんですよ。
で、もっと効率良く作業できて良い物を作れる機械を低予算で導入出来ないかと色々試した。
中古業務用コーヒーミル、中古電動カツオブシ削り機『おかかブ~ン』等々・・・。これを安物買いの銭失いと言う・・・。
いずれも失格だったので今年新品で購入したナカトミの飼料粉砕器を昨日試してみたら・・・音がでけェ!。
他の性能には満足でミキサーだと丸一日掛かった作業が20分くらいで粉砕できるけれども、その騒音ときたらまるで『空襲警報』でも鳴っているか?という代物だ。
車庫の中でシャッターを閉めて作業したけど、近所の人はナンダナンダ!と驚いたに違いない。これは・・・山の小屋に発電機を持って行って作業するしかあるまい・・・。
これで工程の一部分は大分短縮された訳だが、赤枯れの塊を粉砕器に入れられる大きさまで手で細かく砕く作業がこれまた面倒臭いんだよね~。
ゴム手袋をしながらせっせと砕くんだけどそれでも6リットルくらい作ろうとすると手の皮が剥けてくるから・・・(痛~いよ~!)。
粒子が細かいので着ている服、髪の毛は真っ赤っか、とても室内ではやれませんがかといって外で作業すると風の強い日はせっかくの微粒子がコンドルは飛んで行く・・・。
原材料の採集も量を確保するとなると大変だ。
赤枯れ材は水を含んで重く、それを20リットル作ろうと思えば山菜用デカリュックと手提げに二つ詰めるだけ詰めて車との間を5~6往復?。
ヒーヒー言いながら下山すると今度は材料の『掃除』が待っている・・・。付着した苔や植物の根を取り除く作業が・・・面倒!。
オラんところの生産販売量は実に大したことないんだけど、それでもその量はマルバネを500匹くらい飼育している量に匹敵するか?・・・とにかく大変です。
【山の獣・害虫から身を守る方法】
こういう事は春のシーズン前に書くべきなんだろうが、またもや熊に遭遇したりエテ吉どもに囲まれたりしたのが今年のシーズン後半で、それから山の達人方々から教わったので御免下さい。
断っておきますがこれから書くことは効果が無かった、むしろ逆効果だったにせよ一切責任は負いませんので悪しからず・・・。
『ツキノワグマ』
こいつは出会い頭か子連れじゃなければある程度距離さえあればまずもって向こうから逃げるからあまり心配ない。
鼻が弱点だから鼻を殴れば良い・・・なんてこと言ってた人もいたが『じゃあ、やってみろ!』と言いたい。
ほぼ当たらないだろうし、まぐれで当たっても絶対に効かない!(バットでフルスイングしたのが当たったらちょっと効くか、逆に激怒するかぐらいだろう・・・)。
柔道有段者の老人が『巴投げ』で熊を投げた実例もあるが、達人だろうてこれはまぐれに過ぎないのでむしろ投げられた熊に『初めて空を飛んだ感想は?』と尋ねたい・・・というくらいに参考にならない。
達人方諸氏が口を揃えて言うのが熊は目が悪く耳と、とりわけ嗅覚が発達しているそうな。だから熊よけの鈴も勿論いいが、蚊取り線香を炊きながら歩いたりキンチョールを時々噴霧するのも非常に有効だそうだ。
それでもばったりと出くわして襲ってきたら・・・命を賭けて戦う!・・・しかないべや。
前足が短いから急な斜面を走って降りるのが苦手という人もいたが、その時に都合の良い斜面がそこにある確率は?と言いたい。
『ニホンザル』
エテ吉はオラ的にはツキノワより嫌だ。体が小さいからと言って猿は基本的に猛獣だ。エテ吉が本気なら人間は1対1でまず勝てないと思う。
それが集団で来るからたまったもんでねェ。
オラがエテ吉どもに囲まれたのは多分普段人が立ち入らない彼らの餌場(テリトリー)に進入したからだと思っている。
エテ吉が現れて威嚇行動をしてきたりしたら石を投げるのが有効だそうだ。これは命中させる必要は無く、近くの立木や葉っぱや草に当たって音がすれば良いとのこと。
そしてエテ吉は『蛇が大嫌い』だそうで、紐を蛇のように目の前でクネクネさせると逃げていくと言う・・・。これは何人もの山の達人方が言ってたので今度エテ吉が出てきたら試してみようと思う。
猿の多い山には腰に1本ロープかなんかを巻いておけばいいということですか・・・。
逆にやってはいけないのがエテ吉の前でしゃがみ込んだり座ったりすることだそうで、これは奴らにとって『戦闘準備!』の意味があるからだそうだ。
『ハチ』
黒い服を着ているとスズメバチが天敵の熊か?と勘違いして襲ってくることがあるというし、白い服を着ていると別なハチが花か?と寄ってくるとも言う・・・
しかしスズメバチ以外ならよほどの数刺されない限り大したことないべさ・・・とオラは安易に考えている。
とにかくハチは巣に近寄らない、刺激しないが鉄則だが何かに気を取られてやっちまうんだなコレが・・・。
オラの家の隣のバサマ(お婆さん)は庭の椿に絡んだカボチャを収穫しようとしてやられた・・・。
山でたき火をすると(やっちゃいけないんだが・・・)スズメバチなんぞは必ず偵察部隊が飛んでくる(遺伝子の中に山火事に関する何かが仕込まれてるんだろうか?・・・)。
火を付けて3~5分以内に飛んで来たらその付近の近くに必ず巣があると思って良い。同じ場所で春に女王蜂をトラップで駆除すると飛んでくる時間が20分くらいになる。
蜂に襲われて刺されたらまずどうすべきか?これは全速力で逃げることだと思う。
蜂は普通であれば巣から20~30メートルほどしか追って来ないからまず全速でそこから離脱し、もたもたして数を刺されないようにようにするべきと思う。
次になるべく早く刺されて皮膚に残った毒針を抜くことだろう。
毒針は皮膚に刺さった状態で蜂本体から抜けていても脈動を続けて毒液を注入し続けているから早く抜いた方がいいという訳だ。
口で刺された所から毒液を吸い取ろうとするのは止めた方がよい。口の中に傷や虫歯があったらそこから毒が体内に回り、被害を大きくする可能性がある。
傷口に小便は何の効果もないだけでなくむしろ危険というのは今や常識だ。
後は病院に行くしか無い。
『ヘビ』
蛇嫌いの方のその理由を集約すると『足が無いことが許せない!』と言うことになるらしい・・・オラは小学生の頃マムシを捕まえては近所の爺さんに買って貰い、その金でプラモデルを買っていたから未だに蛇を見ると『現金に見える』。
だから道路にニョロが出ると無意識に車を降りて追いかけてしまうんだな・・・。
マムシも追い詰められたりしない限り向こうから逃げるから妙なちょっかいを出さなければ踏んづけたりしなけりゃ噛みついてくることもない。
ヤマカガシに強力な毒があることを知らないで捕まえて遊ぶ方がむしろヤバイか?(そんな奴いないか?)。
毒牙が口の奥にあり口自体が小さいので大人だったら指の間くらいしか噛みつけないと言うが毒の強力さで言えばホンハブ→マムシ→ヤマカガシ(ウミヘビを除く)なはずだから、あなどっちゃいかん。
因みに某漫画家が幼少時代を描いた作品の中で『蛇を動けなくする方法』として、まず蛇の尻尾を掴んでブンブンと振り回し、次に尻尾から頭の方向に強くしごくと動けなくなる・・・と描いていたが、これは嘘である!。
オラ、これはマムシに使えるんじゃないか?と青大将で実験してみたら見事に噛まれた!。振り回すのが足りなかったんじゃないの?と言うなかれ、青大将は鼻から鼻血を出していたくらいだからABCD(ヘービーチーデー)ちゅうくらいやったんだ!。
いきなりマムシで試す一歩手前のバカで良かった・・・。
毒蛇に噛まれたら?病院に行くしか無いべさ。
山奥の携帯も通じない所で一人しかいないのに噛まれたら?・・・そんなところに行って噛まれた奴が悪いんだべさ、後は己の体力と強運を信じなさい!としか言えない・・・。
青森はイノシシも居ないしダニもヒルも少ないから他県の採集者から見れば煩わしいのが少なくて採集に専念出来るので羨ましいほどだそうですぜ。
【青森にも居る?腿節まっ黄色のミヤマ♂】
今年採集したミヤマ等を八戸市のY氏に標本の外注に出していた。
他人の迷惑顧みず毎度酔っ払ってから夜Y氏に長電話してるんだが(ごめんね、チュウは言葉を話さないし油断すると噛みついてくるから独りぼっちでオラ淋しんだニ・・・)Y氏からこんな報告があった。
依頼品の酢酸エチル〆ミヤマを再度亜硫酸ガス処理し、仮展足から展足に移った際気が付いたというのだが、妙に足が赤いのが居るな・・・と思ったら更に色が薄くて黄色みを帯びた個体が幾つか居り、これらは産地に共通点があると言うのだ。
Y氏は雑虫屋であるがミヤマも好きであり自身も採集するほか他人の標本展足依頼も受けてこれまでに多数のミヤマを見てきただろうがこういうのは今まで見たことが無かったと言う。
これらは青森県内の2~3カ所で採れたミヤマに限られており、それらはいずれもY氏が行って採ったことが無い場所だった。
その2~3カ所というのはどこも共通点があると言うわけだ。
腿節がまっ黄色のミヤマと言えばたまにオークションで年2~3頭?北海道から出品があるとの印象だったから北海道特産のイメージがあったが、北海道以外の出品もなかったか調べ直してみることにしよう。
採集屋としては無論これらがどこにいるのか?も気にはなるけれど何故出るんだ?ということの方が謎である。
足が真っ黒のミヤマが居たり・・・。この真っ黒ミヤマは小型でしか発見例がないが真っ黄色ミヤマは6センチ台が出品されていたように記憶している。
青森にも居るのか?真っ黄色ミヤマが?趣味の探求に終わりは無く、果てしない泥沼に嵌まり込んでいく・・・。
【猿の軍団に囲まれた!】
ヒメオオ狩りに行った今朝の出来事です。
昨日行こうと思ってた場所なんですが途中で豪雨になり引き返したので今日なら・・・と出かけたんですが目的地に近くなったら道路が濡れてまして・・・それでもここまで来たら行ってみるしかねェべな、と取りあえず向かうことにしました。
目的地に着いて早速狩りを始めますが、雨のせいか数も型も今ひとつ・・・。大型♂の注文だったので今回小型に用は無い。
成果が無いままとうとう最後のポイントへ・・・。
するとやっと注文の53㎜UPか?という個体を見つけた。
竿を伸ばして採る準備をしてたら何やら上の茂みから異音が聞こえたと思ったら激しい排気と吸気を繰り返す威嚇音が『コフ!コフ!コフ!』という感じで響き渡った。近い!姿は見えないが20メートルも離れてない!。
しかし、こちらも本日最初で最後になるかもの獲物をまだ手にしてないから負ける訳にいかない!。
『あ”あ”あ”~!』と大声でやり返してやったらまた暫し静寂が戻ったのでこの隙にヒメを採った。
すると又『コフコフコフ!』の威嚇音がさっきより大きな声で・・・。プーさんか?やばい!採集名人(材割り採集用の斧)を持って来てねエだ・・・。
アレさえあれば襲ってきたら勝てないまでも一撃喰らわせてやれるのに・・・。枝先にまだ小さいヒメが付いていたがそんなのにかまっている場合じゃないので気合いの咆吼一発!『オリャ~!』と叫んでから急いで道具を片づけて下山を開始した。
途中何回か後ろを振り返ってみたが、何かが追ってくる気配もなかったので漸く一安心したところで前回まで来ても気が付かなかった沢があったので何か無いかな?と入ってみたら、上の木が少しザワついたと思ったら木の枝が沢山、それもオラ目がけて投げたように降ってきた!。
慌てて沢から出てやっと敵の正体に気が付いた。
こんなことするのはエテ吉(モンキッキ)に違ェねェ!。
すると林道の前や横、そして後ろにも気配があり、あちこちからコフコフコフの合唱が聞こえてきた!やべェ!囲まれてるがな!こいつらこんなマネすんのか?。武器は?竿しかない・・・。
急いで網枠を外して竿の栓をし捕虫網から即席のシバキ棒に変えて、臨戦態勢を整えた。
沢山出てきたらシバキ棒を振り回して、1匹だったら突いてやろうかとか考えていたが奴らは決して姿を現さなかった。
しかしどこかからオラの姿を注視しているに違いない、そう考えてシバキ棒を時々振り回しながら再び下山を続けた。
車までたどり着いたのでもう安心。
さて、又ここに来た時再び奴らが現れたらどうすれば良いか?奴らは何が怖くて恐れるのか?運転しながら考えてみた。
犬猿の仲というくらいだから『ワン!』とでも吠えてみるか?逆に怒ったりして・・・。絶滅してから大分経つがオオカミはどうだろう?『アオ~ン!』と吠えたら・・・スズメバチは黒くて大きな生き物を見れば天敵の熊と勘違いして襲ってくる場合があり、これは遺伝子レベルで脈々と継がれているというが、エテ吉は・・・効果ないだろうな・・・。
第一エテ吉か?と思ったら山菜採りの人間で『あんた頭大丈夫?』と言われたら恥ずかしいしね~。
そんなことを考えながら山を降りていたら、出た~!エテ吉が2匹道路に出てた。 近づいたら1匹は逃げる体勢に入ったが、もう1匹は微動だにせずこちらを睨んでいた。
持ち帰ったヒメを計測したら52㎜で注文品には及ばず・・・。
〇〇県のIさん、こんな訳で今日も雨とエテ吉にやられまして注文品採れませんでした。
申し訳ありません、明日からまた頑張ります・・・。
【3年連続の第3次発生】
気象学上30年に一度程度の頻度で天候が崩れるのを異常気象といい、今年が正にその異常気象だったと新聞に載っていたがオラ的には昨年も一昨年も異常気象と思えてしまう。
その理由はクワガタの第3次発生が3年連続だったからだ。
今年とその2年前までの違いは、今年だけ春の気温上昇が遅れて寒くて、その分なのか暦の上で秋になっても9月半ばで36度は青森で経験が無かった。
今年第3次発生をしたクワガタ等を見てみるとアカアシ、ノコギリ、コクワ、オニクワ、ミヤマ、カブトムシ等で、この中ではミヤマの3次発生数は観測されたけど僅かだったように思います。
印象的だったのはオニクワとカブトで、オニクワはかつてないほどのロングラン発生で尚且つ大型が多かったこと。
友人の話ではこれまで9月1~2日まで見たことがあると言うがこれだけ沢山の、しかも大型が9月の15日過ぎまで観察できたことは無いんじゃないかと思える。
カブトはオラ自身が昨年十和田湖周辺で9月15日前後に気温14度の夜に捕まえた♂がピカピカの新成虫で青森としてはかなり大型の個体だったのが印象に残っているのだが、今年の3次発生個体も大きかったと聞く。
3次発生の個体数は少ないから餌を独占的に摂取して大型化するのでしょうか?。このカブトムシは一体いつ孵化した個体郡なんだろう?。
ある方は6月に羽化した個体の仔が高温により積算温度を達成して羽化してしまったものじゃないかと言っておられまして、オラはたった3ヶ月ほどで?と最初思いましたが今ではこの説に自分も傾いております。
というのもオラんところのお客様が9月に採卵して気温が低下し始めてからボイラー室で幼虫を管理してたら(室温常時約25度)翌年1月に羽化したと言っていたことを思い出したからです。
カブトも条件さえ整えば3ヶ月程度で大型が羽化可能なのでしょうか?。
すると今度は、だとすると九州などの南国では3次発生は当たり前?かというとそんな話が聞こえてこないのがまた謎であります。
カブトは積算温度を達成するといつでも蛹化体勢に入れて、その際昼と夜で寒暖の差が激しくなると蛹化のスイッチが入る・・・だから南国よりも青森を含めた東北の方がこのような現象が起こりやすい・・・オラ学者じゃないから真偽の程は分からないけど強引にこじつければこんな感じなのかな?。
誰かカブトを、それも大型で最短羽化にチャレンジ実験してくれる人は居ませんか(笑)。
ところでこれら3次発生だと思われるカブクワは材に入っているものも、土中に居るものも問わず姿が確認されていますが、オオクワだけは自分も見てないし話しも聞かない・・・。
非常にマイペースなのか、他の種に比べて個体数が少ないから目撃されてないだけなのか、どうなんでしょう?。
【恐怖!モルグから蘇るクワガタゾンビ】
これはオラんところで実際にあったお話です。
2年生きたスジブトヒラタの♂が余生を全うして★になり、モルグ(遺体安置所)に安置(放置)されてカラカラに乾いたマットの上で身を横たえておりました。これが今年3月のことです。
それが、今月9月の上旬に飼育室で成虫の餌交換をしていたら何やらモルグから異音が聞こえてきまして、てっきり脱走兵がモルグの中に潜り込んだと思っていたんです。
しかし、そこに居たのは脱走兵ではなく約6ヶ月振りに蘇ったスジブト♂でした!。『アンビリーバボー!』です。
じつはオラん所では過去数度同じ現象で蘇ったことが数度ありまして、それでも過去は最長3ヶ月程度で蘇った実例があったのですが今回記録更新です。
カブトではこのようなことは1度もなく、全て蘇ってくるのはクワガタです。
思うに管理マットが異常発酵等してガスが発生し、仮死状態に陥ったと思ってるんですが、それにしてもカラカラマットの上で6ヶ月後に蘇るとは・・・。
この♂は春になったらブリードに使おうと思っていたのにモルグ行きになり、蘇るまでの間に花嫁になるはずだった♀が★になったという可哀相な奴です。
今彼は6ヶ月振りの餌に『ウガッ~!』と元気よくかぶりついてます。
♀は首がもげましたので本当に死んでいるんですが、これが首が繋がって蘇ったら下手な幽霊より怖ェ~どオイッ!てなもんです。
皆様のところでは愛虫が★になったら足標本?地中に埋める?ゴミ箱行き?死んでないかも知れないとオラんとこみたいに取っておくとそれはもはやモルグではなくカタコンペでありましょうかや?。
【色虫好き!タマムシの魅力】
今年八戸のドラエ者(モン)ことY氏と何度か行動を共にしたおかげでクワガタ以外の様々な昆虫に出会えた。
その中で一番衝撃を受けたのが『エサキキンヘリタマムシ』である。
実は幼少の頃を過ごした生まれ故郷である山形県酒田市でヤマトタマムシを何度か拾ったことがありヤマトタマムシをいつか採集してみたい気持ちがあったのだが、青森にはヤマトタマムシは居ない・・・。
いつか故郷に行きヤマトタマムシを採集してみたいものだが、青森にそれに勝るとも劣らない美しいタマムシが居たと知り得たのが嬉しかった。
ひょっとするとエサキキンヘリだけでなく『ハビロキンヘリタマムシ』も居るかも知れない。
オラも来年嘘だべやネット(嘘だべや!と叫びたくなるようなバカでかいタマムシ採集用のネット)買おうかな?他の採集にも使えるだろうし・・・。
【エラフスホソアカ♀の材飼育】
今やエラフスホソアカの材飼育は飼育期間が長くなることとスペースが必要になる部分のネックはあるものの低温を保って材交換さえ怠らなければそれなりのサイズが出てくることから一般的になったと言えるでしょうか。
ところで、以前にこの種の♀は1年1化し、♂は2年1化いるのか?という記事をどこかで見て不思議に思ってましたが、先のスペース等の関係だと思いますが♀を材飼育した結果を見たことがなかったのでやってみました。
使用した材は芯が小さいコナラ材14センチを真ん中で輪切りにカットしたもので、その芯をドリルで半分以上くり抜いて加水し♀幼虫を投入したものです。
平成22年6月割り出した幼虫を暫くマット管理し、9月に材に投入しましたが今年の7月に♂とほぼ同時に♀も羽化しました。
管理温度は平均18度ほどでしたのでさほど低温管理というわけでもありませんでしたが・・・。 たくさん数を飼育すれば早く羽化する個体も居るでしょうが、♀も材飼育なら2年1化するんだなと分かりました。
そのサイズは・・・いたって普通でした(笑)。
羽化ずれ対策で小型♂をカップ飼育で出しておくのも手ですが大型♂に合わせる♀も何頭か材飼育しておくのも有りかも知れませんね。
けどやっぱりスペースがね・・・・困ったもんだ。
【D介氏迷路から脱出す】
オオクワ採れない迷路に嵌まり込んでいたD介氏がついに抜け出たようです。 ようです・・・と言うのは今日師匠からヒメチビギネスか?という個体を見て貰ってリトルコクワと判明した訳ですが、その際に採った!と電話が来たよと聞いたからです。
あれ?そう言えばオラんとこにも電話がきてたような気がする・・・。
実はその時アルコールの儀式が佳境に入りヘベレケだったのでどこで採ったかもじぇ~んぶ忘れてたんですね~(どうもすみません)。
改めておめでとう御座います!で、どこでとったんですかね?。
【トラ・取り消しリトルコクワでした】H.24.9.5再編集。
とある林道にヒメオオ狩りに行きました。
良くも悪くもない成果の中、細くて低い柳に小さな点がふた~つ。
あれはな~に?と近寄ったらクワガタでした。
二つとも手づかみで採集し、見てみたらどちらもスジクワに見える・・・けど違和感が・・・。
どちらも超ちっちぇ~!なんだがよ~く見るとこれヒメオオ♂?。
店に戻って測ってみましたら小さいけど大きい方・・・21㎜くらい。
で、もっと小さい方は17㎜くらいでスジがあるからスジクワだろう・・・。
でもなんか足が長いような・・・超小型になるとヒメもスジが出るとかあるのか?。でも頭楯の形が違うようだからこれはスジだろうて。
21㎜の方はヒメだと思うんだが何しろ目が悪いので誰か目のいい人に見て貰ってからにしようかな。
となるとあのお方の出番か・・・お待ちしておりますので宜しくお願い致します。
9/5あのお方に来て頂き見て貰いましたら『リトルコクワだ・・・』とのこと。喜びは一晩でぬか喜びに代わった。
コクワのチビギネスは15㎜台、遙かに遠い・・・。
でもあれですね、コクワってこれだけ小さくなっても内歯の位置がオオクワみたいには下がらないのね・・・。
【朝のヒメオオ狩り】
連日暑いの何のって、この3年間お盆を過ぎても青森か?という位暑いのだ。 ヒメオオ狩りしたいのだが連中は暑いのが嫌いなので27℃くらいになると木を降りちまう。
ひたすら歩くクワガタが好きなオラとしてはヒメオオ狩りが待ち遠しいんであります。もう少し涼しくなるまで待ちましょうか?と考えてたら、先日Y氏を連れて行った白神に愛用のハンディライトを置き忘れたみたいなのね。
あれから数日経っているし、もう無いだろうと思うのだが電池も充電式のを入れてたのでまた一式買うと高いんですよ。
それに愛用の品ということもありまして捜しに行くかどうか悩んだわけです。
愛用品は既に誰かに拾われて多分無い→そこに行くのにガソリン代で4,000円ほど掛かる→結局見つからず新しいのを買う→バカらしい・・・。
そこで行く理由をヒメオオ狩りに行くのだ!そのついでに捜すのだ!とこじつけた。でも暑いとヒメは降りちゃう・・・答えは、朝早くから行けば良い!となった。
前日目覚ましを午前4時にセットしたら、ベルが鳴って外をみたらまだ暗い・・・二度寝してしまい結局家を出たのが6時少し前・・・。
現場に着いたら8時を回っていた。
やっちゃったかな?と思ったがまだ気温は27℃は超えてないみたいだから1時間くらいはチャンスがあるだろうと林道を登ってみた。
林道入り口付近に前回見落としていた新しい噛み跡を見つけたが付いてない。 前回1頭だけ採った木にも居ない・・・。
上に登って駄目だったら前回引き返した地点まで登ってみようか・・・と考えてたら『見~つけた♪』。
居ました居ました可憐なヒメちゃんが!。 あっちにもこっちにも居る。
早速採集に入るが結構厳しい場所に付いていたがネット操作が下手なのにノーミスで採れていく。
最後に見た木に♂が3頭付いておりその内の1頭は結構大きそうだ・・・慎重に行こう!・・・と思いきや、近づいたら下草の中に蔓が有りそれを踏んだら木も揺れて全部落ちた・・・。『やっちまった・・・』。
採れた個体を見たら1頭除いて全部出たての新成虫らしかったし、平均サイズが大きい。今回一番大きかったのは51㎜UPだがこれがここの大将ではないだろう。
最盛期にまた来るのが楽しみだ。
採集品の中から6頭だけ持ち帰った。
ライトは?やっぱり無かった・・・(鼻汁が・・・)
【今年の大物達】H.24.8.31
ああ~8月も終わる・・・香しい採集シーズンが、あと一週間保つのか?。
てなことで、今年採集された中にどんな大物がいたのか紹介してみよう。
まあ、何と言っても衝撃的だったのは青森市在住T氏のミヤマだろう。
誰も見たことがなかった青森県産72㎜UPをズバズバ抜いてきてしかも青森県産新ギネスまでブッコ抜いていたのだから・・・。
70㎜UPの標本を夜な夜な眺め♪♪♪と悦に入っていた人(オラだ)を崖から突き落とした罪な人だ。
だが待て!これは居たのに誰も採ってなかったのだから更なる大物は絶対に居る!。何しろこんなミヤマを採集出来る人は県内にT氏唯一人、唯一無二の人間だ。
しかし、来店時T氏は語っていたが彼も相応の年齢であり『あと何年出来るか分からない・・・』と言う部分が懸念される。
このまま彼の偉大なスキルを埋没させるのは忍びない・・・『2代目必殺ミヤマ仕事人』を育成すべきだ!。
こんな仕事を承継するには高いレベルの資質と資格が求められる。
体力、気力、知力、やる気、技術は当たり前でその上に人品卑しからぬ人物でなければならない(更に言えばその上で若い人)。
そんな人間青森に居るのか?と考えたら唯一人だけ居た!。
ドラエ者(モン)こと八戸のY氏だ!。彼こそはその技を継承するにふさわしい。いずれ折を見て二人を引き会わせたいと考えている。
話は戻るが今年がミヤマの当たり年だったか?と言うとそうでもない。T氏の採集能力がズバ抜けていた成果である。
では何が今年の当たり年であったかというとそれはオニクワガタだ。
オラが採集しただけで23㎜UPが複数・・・24㎜台も採集されたのを確認した・・・と思ったら昨日のことだ、昨年歴代オオクワ♀NO.2である46㎜♀を街灯廻りで採集したタランチュラT田氏が来店して『これは何の♀ですか?』と採集品を差し出したところヒメオオの36㎜♀だった。
自身初のヒメオオを採集したと喜んでいたのだが、オラが滋賀県のお得意様と電話で話しをしていたらフイルムケースから何やら死骸を取り出してシゲシゲと見つめていたのを目敏いオラは見逃さなかった『オニだ!かなりでかい!』。
電話を終えたオラが『今弄ってた物、もっかい見せてちょ!』と指摘したら、焼山で死んでたけど初めてオニクワ見たので拾ってきたという。
少し体が曲がったまま硬直していたそれを測ったら25.3㎜!だった・・・。あわててY氏に確認の電話を入れたらギネスが26㎜UPでこれは青森県ギネスの可能性があるようだった。
よく見たら足が欠けてており、残念ながら不完品!。
T田氏『そんな個体だったとは知りませんでした・・・』。
更に話を聞いたらこの個体は採集後彼の愛息のおもちゃになっており(クワガタロケット)『発射!』という扱いを受けており、足欠けはそのせいかも知れないと言う・・・。
『なんて事するんだ~!』オラはY氏にこの品の修復標本作製を依頼した。血眼になって追い求める者には得られず、無知であるが純粋な者がこのような個体を手にして人知れず自然に帰っていくこの世界の輪廻を垣間見た気がした・・・。
『標本帰ってきたら子供の手の届かない所に大事に保管して別なおもちゃを与えて発射させなさい』とT田氏に諭した。
ところでこの個体だが、体が異様に大きいものの顎はさして発達しておらず所謂限界の顔をしていない・・・。オニの当たり年であったことは間違いないと思う。
その発生もせいぜい2週間くらいであるはずなのに今年は5週目まで続いたことが何か関係があるのだろうか?。
その他はオオクワで70UPが2頭得られてますな。
ノコはオラが自己ベストの66採りました。
まだ情報が集まりきってないのでシーズン終了後に精査して集計してみたい。
(数の報告はもう止めた、ろくなことにならないので・・・)
【昆虫採集に適した海釣り用磯タモ】
昆虫採集専用のネットは高額でなかなか手が出せない。
必然的に釣り用の磯タモ網を流用するケースが多いかと思うのだが気に入ったものが無く仕方なく使っていた。
オラのタモ網は少ししなるので、ヒメオオの場合は逆に具合がいい場合もあるのだが、飛翔昆虫を採集する場合やライトトラップ時に弾いてしまって再上昇しようとしている奴を採るには適してなかった。このような竿はトンボ採りなどでは一瞬の竿のしなりによるスイーピングの遅れが命取りになるとY氏から聞いたので彼が使っている竿が欲しかった。
捜しに行ったら青森の店では置いてなかったので白神遠征時に買ってきてもらった。
そのタモ網とはWizz アウトリガー磯玉 50-810 50センチステンレスフレーム なるものだ。
価格は7,000円弱だが昆虫専用の物が何万円ということを考えればかなりお得です。
コレさえ有ればヒメオオなら大体は採れるし、飛翔昆虫の採集にも心強いこと請け合いであります。
サンワドーさんで売っているみたいなので紹介しておきます。
【白神紀行②】
白神は広大だと書いたが調査開始から3年目にして未だ5分の一程度しか見ていない。
他地区も同時に調べているからあと何年かかるか分からない。
8月に採集調査に費やしたガソリン代は既に6万円を突破した(どひゃ~!)。
ショップもやっているけど基本、採集屋だと思っているから仕方がない。
オオクワの灯火採集に関しては今期も残すところあと僅かだが、調査に関してはここから始まるのである。
殊に木の葉が落ち始めた頃は今まで見えなかったものが見えてくるから大事だ。雪が降るまでと翌年の雪解けの頃にポイントになり得る場所を捜すために走り回る・・・。
樹種ももっともっと勉強しなければならないし、雑虫の勉強もしなければならない。
直接クワガタに関係していなくてもそれらが適した環境かどうかを教えてくれたりもする。今回Y氏にお願いして知りたかった木を何本か実地で教えてもらった。
趣味の世界に年の差は関係無い。
この場合のY氏は先生である。
オラはかなり鈍感な方だが、師匠やY氏は敏感である。
師匠が白神のブナは十和田湖のブナよりも木肌が苔むしていて汚いというか陰湿なイメージを受けると語っていたことをY氏に告げたら『湿潤な環境と言うことですね』と即座に答えた。そのY氏はポイントに流れる渓流を見て『北海道の道南のような川ですねェ~、中州があって流木があって・・・三八地方ではこんな川はありませんよ』と感想を述べた。
オラみたいな鈍感な人間は走り回って採るしかない。
そこに経験値が加わらないと新ポイントというものは難しいなと感じる。
【白神紀行➀】H.24.8.28
日中の気温に秋の気配をまるで感じない今日この頃・・・。
ヒメオオ狩りをする期間が短くなる、短期決戦になるな・・・。
最強の助っ人八戸のY氏を甘い誘惑で誘い出し拉致して白神に挑んだ。
表向きガソリン代節約という名目で実は逃走防止にオラの車にY氏の道具を積み替えて1台での進軍である(本気ととられかねない冗談ですヨ)。
今回の遠征は勿論白神系オオクワの採集目的だが月齢その他の条件が揃わず、沈没と知りながらの出航である。
そこでY氏には
➀ヒメオオ、アカアシのポイント新規開拓しながらのルッキング
②オオクワライトトラップ採集
③雑虫採り
の目標を通達していた。
②については今日はまず飛ばないので、下見していた数あるポイントの中から今日最も出目があると思われる場所を選定し、更にその付近の環境を細かく観察することと実際に光りを通してみて感触を得ることを主たる目的とした。そして何が飛んでくるか?あるいは来ないのかで以て来期の資としたかったのである。
普通種すらまともに飛ばないこの頃だが、創意工夫で飛ばせてその中にコクワが混ざれば『リーチ!』である。
前にも書いたが白神は広大すぎて無数にポイントがある。
しかしながら、十和田湖のようにオオクワの生息密度は高くないようだ。 その上で餌木が豊富にあるから飛びにくく、著名なポイントであるXポイントですら未だ誰もそこのWD♂の採集に成功してないと言う難関だ。
だからポイントの絞り込みが最優先であとは条件とタイミングになると踏んでいる。
今回は2カ所各3ポイントの中から夕刻までに2ポイントを絞り込みライトを当ててみる作戦。こんな場所で実戦を戦うにはY氏のようなクワガタに偏らず幅広い視点で物事を見つめられる人物が同行しておればオラが気付かない事に気が付くかも知れないという目論見もあった。
現場着、まずはポイントの下見を兼ねてルッキングからスタートする。Y氏がモゾモゾとオラの車に積み込んだ荷物の中から何かを取り出した。
『何だ!そのバカでかい嘘のような網は?』・・・絶句・・・。
Y氏『フフフ、これが80センチ枠タマムシネットですよ♪』いきなりY氏の大爆弾が炸裂した。
メーターオーバーの大ヒラメでも掬おうとでも言うのかネ?ここは山だぞ!。
アカアシを採りながら二手に分かれてオラはポイント奥の沢の様子を探りに行く。
フムフム、沢の上が開けている・・・オオクワが居たらこの上を飛んで沢筋伝いに移動するな・・・餌木がある、立ち枯れもある・・・匂うゾ!臭いよ!『オオクワ臭ェ~!』。
藪から出てY氏のところへ行ったらまったりとしている・・・『何か採れた?』と声を掛けたらモゾモゾとポケットに手を突っ込んで何やら取り出したと思ったら・・・。
『エサキキンヘリタマムシ採れました♪』。
ゲゲゲのゲ!『アカアシ採ってるふりしてエサキキンヘリ採ってたのかアンタは?』。初めて現物を見たそれは鮮やかな金属光沢に輝きながら彼の手に握られていた・・・。
『これは小さいところがいいんですよ、これで大きかったらおもちゃになっちゃう』Y氏がニヤリと笑う。
やはりこの男はただ者(モン)では無い・・・ドラエ者(モン)だ・・・(ポケットに手を突っ込んだら何を取り出すか分からないと言う・・・)。
アカアシを採る・・・暑い!暑すぎる!これが青森の8月下旬か?。
Y氏が八戸の自宅を出た朝6時で既に25℃、店を出発した8時過ぎでもう30℃近かった・・・。今日は勿論、9月5日まではヒメオオはまず無理だなと言葉を交わす。
強烈な日差しの下でそれでも樹液を吸いたい食欲の権化であるアカアシは陰になる所に付いていたので掬い難かった。
途中上に登る林道があったので入ってみた。 こういう場合は上がヒメオオの生活圏になっている場合が多い。
平屋に住むプアなアカアシ、高層マンションの上階に住むリッチマンヒメオオという趣だが、ヒメオオはいつも泥にまみれている・・・成り上がり者?。
この気温じゃもう木を降りて居ないだろうけど一応見てみよう。林道に入ってすぐ右の柳に噛み跡を見たので車を降りて見てみた。
『この噛み跡は・・・ヒメだよね?』オラが問う。
『この豪快な噛み跡は間違い無くヒメですね』Y氏が答える。
やはりヒメオオは成り上がり者なのだ。
土砂崩れの崩落現場を越えて上まで行ってみたが、噛み跡はあるものの1頭も姿は見えなかった。
『ここのヒメは柳の他に変な木を喰ってるね』と言葉を交わす。
この夜Y氏に入ってもらう場所の下見は済んだので、この先にあるブナ帯を見に行くことにした。
Y氏が採りたいヨコヤマヒゲナガカミキリが棲息しているかどうかを見る為だ。行ってみると生息環境が合うみたいだが広大ではなく数は少なそうとY氏は分析した。
ライトの現場に戻り、爆弾場の最終決定をする。
付近に3カ所あるポイントの中で月の影響を受けにくい場所は一つしかなかったので決定した。
『月がもう少し下がってくれるかあの山の陰に入ってくれたら・・・』そこに賭けるしかなかった。
時間はまだ3時前、夜までY氏をここに置き去りにする訳にもいかないのでもう一つの目的に追加していた新たなミヤマ場の探索と宿初施設と売店がある場所で休憩しながら時間を潰すことにした。
その付近のミヤマ場はすぐに選定できた。
2カ所しかなかったからだ。地形や樹相から言ってあまり期待はできなさそうなポイントだった。
売店に寄ってみたら『オリジナルアイス』なるものがあったので二つ買って二人で食べてみた。
アイスクリームなど喰うのは何年ぶりだ?一口食べたら甘さの中に酸味を感じたので成分表示を見てみたらミカンとレモンの皮を入れていると書いてあった(フムフム)。
食べ終えたら口の中が甘ったるくなり、緩和しようとスポーツドリンクを買って飲んだら更に甘ったるくなった(失敗した・・・)これは男の食い物じゃねェ!・・・と思った・・・。
太陽が傾き始めたので現場に戻ることにしたが、戻る途中で急速な気温の低下を感じた。車の窓の外に手を出してみたら間違い無く27℃は切っている、推定25℃~26℃・・・。
『腹を空かせたヒメが何頭か登ってるかも知れないからさっきの林道にちょっと行ってみよう』と声を掛けた。
林道に入って一番最初の豪快な噛み跡があった柳に行ってみたら・・・『居た!登ってるよ~♪』。
Y氏が嘘だべやネットを持って駆けつける。
『あちゃ~!嫌な所に付いてますね~(ネットが大きく葉っぱに触れて)落とすかもしれないですよ』と彼が言うのでオラが下にスクリーンに代用しているシーツを張った。
『異変に気付いて動き出しましたよフフフ』
『もう張ったから大丈夫!さあっやって頂戴』。
落とすかに思えたその嘘だべやネットはしかしその大面積に物を言わせてヒメを浚った。
『お見事!』。
しかし登っていたのはその1頭だけだった。
でも、まあ新ポイントゲットだし良しとしようじゃないか。
Y氏を配置するポイントに戻り彼に貸し出す道具を決める。
終了のピックアップ時間を決めただけで後は全部彼に任せる。
余計なことは一斉言わないで場所と道具の選定以外は彼の好きなようにやらせることにしている。オラとは違うやり方や選択が違う結果をもたらすかも知れないからだ。
手抜きや安易な間違いはしないという絶対的な信頼がある。
離れる前に万が一雨が降ったら・・・というので追加でビニールシートも置いた。
『雨が降ったら機材とともにシートの下に隠れてちょ』。
オラも自分の場所に移動する。
ここで誤算があった。
Y氏ポイントからオラのポイントまで距離は大したこと無いがスピードが出せないので1時間40分もかかることだった。
オラの今夜やるポイント三つの中からどこでやるかの選定に時間は掛けられない。月の位置を確認し、考えながら現場に着いた。
ここにはポイントA~Cまであって
Aはかつてオオクワが出た噂があるところ、しかし木が成長し過ぎて光りが通る方向は正面の山肌のみ。
それに、正面には居るとは思えない要素があるので、たまたま目の前の空間を飛んだ個体しか引っかけられない。
今、そして今後もポイントとして機能するかどうか分からない場所で今夜やる理由がないので、ここはパス。
ポイントB、ここが今この流域で一番良いと思えるポイントである、しかし今夜の月の影響をモロに受ける場所でもあり、泪を飲んでここもパス。
ポイントC、ここはBより劣るものの光はある程度通せて尚且つ月の影響を緩和してくれる地形なのでここに決定。
Y氏のピックアップ時間は午後10時前後と伝えていた。
遅刻を勘弁して貰えるとしてもオラは9時までと決めて集中して取りかかる。相変わらず虫の寄りが良くない。
開始30分で糸ノコ1♂、小ミヤマ君1♂、オニ1♂が飛んで来ただけで甲虫の飛来も少なかった。
しかし8月の1週目からずっとオニが出ているのは初めての経験。
もうとっくに姿を消してなければならないのに・・・。
シーズン最初の低温で羽化時期にバラツキが出ているとしか思えない。
今シーズン見られなかったセミの飛来も見られるようになった(今夜はアブラゼミ)。
セミに寄生してセミの本能を狂わせるという寄生虫の発生そのものも狂ったのか?何もかもおかしいことだらけだ。
オラの所は何事も無くあっという間に終了、Y氏のピックアップの為に急いで片付けて愛車流星号で山道をかっ飛ばす。
Y氏のポイントに着き、遅刻を詫びて撤収作業に入る。
成果を尋ねたらアカアシ♀を中心にミヤマ、オニ、そして待望のコクワ♀と、今夜の条件にしては意外に数が多い。
月の影響はオラの場所よりここの方が受けていたはずなんだが・・・考えられるのは光量の大きい道具を持たせたことと、実はポイント選定の際にY氏の『クワガタを含めてここが一番虫の数が多い』という意見を採用していたのだ。
それが要因と思う。
そしてY氏の採ったオニなんだが、かなり赤いオニ♂が来たという。
店に戻ってお決まりの反省会ミーティング。
オオクワに関して言えばもう少し精査が必要だけれども、オラのやった場所とY氏にやってもらった場所には高い確率でオオクワは居ると感じている。
特にY氏の入った場所は規模こそ違えど幻のオオクワを採った場所と同じ匂いがしている。
こんな場所は(ポイント選定に間違いが無ければ)時期とタイミングだ!と思う。来年の最高条件の日にオラはここからオオクワを引きずり出して見せる!(・・・と言っとこう・・・)。
Y氏のオニを見てみた・・・蛍光灯下では赤っぽさが薄れるが、確かに赤い。 ライトを当てたら真っ赤に近く見えたことだろう。
こんなのも居るのね・・・だから面白ェ!だから止められねェ!って奴ですな。
予定通り、しかし1歩2歩前進で沈没!・・・でした。
【D介氏迷路に嵌まる】H.24.8.26
昨年からオオクワ採集に目覚め2回街灯採集に行って2回とも採ったD介氏(本人からスケの字が違うという指摘があったが、個人の特定に至らないのでこれでいいのだ)が今年は迷路に嵌まり込んでいる。
行けども当たらず、疲れが出てきたある晩にオラが『今夜は怪しいで!』と告げたまさにその晩だった。
目の前で帰宅した地元の方の車に♀が轢かれた!。
まだ生きている!というのでD介氏、手厚く保護し、虫カゴに丁寧に入れてオラの所に持ち込んできた(インセクト・ホスピタル?)。
見てみたら既に事切れていたのだが、『末期のゼリー』を舐められるようにゼリーに口が付くように置かれていたのを見てオラはD介氏の心優しさに感動した・・・。
ご臨終の後は・・・人間で言えば火葬に当たる『酢酸エチル処理』だ。
その後は本葬に当たる『展足』と相成る・・・。
プリカに酢酸エチルを染みこませたティッシュと共に納棺された♀をD介氏に手渡したら大事そうに手提げの中に入れて抱えて帰って行った・・・。
検死したら、43㎜UPの見事な♀であり、死因は前胸背板及び腹部の内臓破裂による圧死だった(冥福を祈る・・・)。
D介氏は街灯採集をしている時、道路に不要な普通種が居ると『こんな所歩いてたら轢かれるぞ!』とか『沢山産めよ!』と声を掛けて暗がりにリリースしてあげる人だ。
その夜、アルコールの儀式に挑んだオラはその光景を浮かばせながら杯を傾けた。『D介氏に乾杯!』
【ライトトラップにおけるタブー集】H.24.8.26追記
前に今年の採集シーズンは例年より早めに終わる予感がすると書いたが、今日大師匠から電話が掛かってきて、大師匠らも同意見であると言っていた。
オラは野生の勘からだが、大師匠は虫の出方と気候の移り変わりなどを観察しての推察である。
シーズンも残り僅か、ラストスパートに入ろうかというところですね。
さて、虫の飼育者数は減少の一途を辿っているが採集者は逆に増加しているのだそうだ。ライトトラップによるクワガタ採集者は今後確実に増加するだろう。
ライトトラップは道具さえ揃えれば手軽に楽しめるので愛好者が増加するのは間違い無いのだが、手軽であってもどこでも自由にという訳ではない。
今年、嘘だべ?という道具や、嘘だべ?という場所で、嘘だべ?というやり方で、嘘だべ?という採り方をしている等嫌なものを目撃した。
この中には確信犯でやっている人と知らないでやっている人が居ると思う。
前者は不治の病『欲しい欲しい病』に犯されているので何を言っても無駄だろう。
後者の人の為と無用なトラブルを避け、末永くこの趣味を楽しむ為のオラが習った全国標準のライトトラップにおけるマナーとは?を書いてみたい。
『初めての場所は日中に下見する』
虫が居るかどうか、ライトの照射方向や道具は何を使うかという下見の前にライトによって迷惑を被る人家、施設、道路が無いかを確認すべきである。
実は恐ろしいのが近くに養蜂業者が巣箱を置いている場合で、ライトに照らされた事によりミツバチの外敵をおびき寄せ全滅させたことにより3百万円請求された事実もある。
養蜂業者は花を追って移動していくから居なくなったら出来ると安易に考えないで、居なかったのが来るということもあるから確認しておいた方がいいと思います。
およそ、巣箱から300メートルほども離れていれば安全とは言われてますが、自分が使うライトの光量にもよるでしょうから油断大敵であります。
その他牧場が付近にある場合は牧場主にやってもいいか?と聞いてみるべきでしょう。今の酪農家は家畜の病気その他にもの凄く敏感になってますから・・・。
『入座する際のマナー』
青森も年々ライトトラップを楽しむ愛好者が増えていますが、他県のホットポイントは入る隙間が無いほどだそうで、一つの山がライトアップされてしまって光の干渉によりその山に入った全員が討ち死に!というのは日常茶飯事であるそうな・・・県外から長距離をかけてわざわざ青森汲んだりまで来る理由は『採れることと、入れる事』が大きいようである。
お盆時期の十和田湖は県内外から多数の採集者が訪れる。
有名かつ有望なポイントに入る為に今年などは県外の方がお昼から陣取りをしていた・・・。
入りたいけど入れない・・・となると先に陣取りしていた人のすぐ側で僅かな空間に入ろうとする人が出てくる。
この場合は先行者に入っていいか?と必ず聞くべきである。
大抵は駄目!と言われるから、その場合は諦めて別な場所に行くべきです。
断られて憤慨するのは間違いです、普段からそんな時に備えてポイント数を増やしてないあなたが悪いのだから。
何人かがライトを炊き、空が明るくなっているような場所は明かりの干渉により大概その山全体で沈没するので別な山に入った方が成果の点でも上がることが多いものです。
又、先行者が400ワット1基とかでやろうとしている場所の近くに後から来て大光量のライトを炊くべきではありません。
『俺だけ採れればいい』という奴は消えて欲しい!。
持っている道具の中からベストな物をチョイスして欲しいし、それしか持ってないなら誰も居ない場所に行くべきです。
『張り付き採集はタブー』
街灯廻り採集だけでなくライトトラップでも張り付きはタブーです。
ライトトラップにおける張り付きとは同じ場所に何日も居座ることです。
これは申し訳無いが県外の方が多いです。
オラとオラの仲間達はお盆時期は十和田湖を離れて別な場所でやります。
それは過密が嫌だからという他に県外の方にも楽しんで行ってもらいたいという気持ちもあります。
しかし、地元愛好者で、又県外の方であっても『独り占めしたい』人を見れば気分が悪いのは言うまでもありません。
今年見た一番のバカは1カ所におよそ2週間近く居座り続け、昼から陣取りし、狭い場所、人家や宿泊施設が側にあるのに1キロ×2基を炊いて毎晩のように朝方までやってた奴です。
これでは地元を敵に回しますよ、地元とは仲良くが遠征者の鉄則ではないですか?。
『一カ所からやたらにブチ抜くな』
県外の方はお盆時期や僅かな休日を利用して楽しみに来るだけだから、採っていく数は知れている。
これは主に地元の問題。
色んな条件に強く、いつ行っても出来て、尚且つ良く飛んでくる場所は存在する。
そういう場所はいつしか他人にもバレてシーズン中ずっと採られ続けて枯れていくだろう。
オラが知っているそんな場所はオラが調べたらすぐ近くに発生木がある上に渡りのオオクワも飛ぶ通り道になっているから良く採れる。
だが、ここによく入る人はその要因など調べもしないだろうが、オラは調べて知っている、ここの発生木は立ち枯れなど無くてその殆どは枝枯れ、部分枯れなんだ。
非常に採れやすい要素が集まっているから今は採れているが潤沢な場所ではないんだ!。そこを連日叩いているからお先は知れている。
更に悪いのは飛んで来た♀を全部持って帰ることだ。
今年旧知の鉄砲打ちの方と会話した祭にそんな話しをしていたら『マタギの精神が必要だ』と全く同じ意見で一致した。
マタギはシカリ(頭領)に統率され頑なに掟を守る。
同じ場所を攻め続けない、雉の♀は採らない、子連れも採らないなどだ。
一カ所から特に♀を多数ブチ抜くのは止めようじゃないか。
♂は少し数を採っても生態系への影響は少ない、しかし見落としがちなのはシーズン中にそこに何人入っているか?だ。
自分がけなげにここからは年間♂♀合計5頭まで、と決めてそれぞれ実行していたとしてもそれが10人居たら凄い数になる・・・。
一カ所から抜く♀の数は2~3頭も居れば充分!(それもいい時期のね!)。後は♂を狙うとして♀が引っかかってきたらリリースだ。
後からより良い♀が採れて持ち帰りたくなったら先の獲らえた♀を同数リリースすれば良い。そのリリース場所は勿論同じラベルの場所だが採ったその場所では駄目だ、他の採集者にまた引っかかる恐れがあるから、同じ山塊でライトの及ばないところに放すべきだ。
多くの人がこれを守れればここは枯れず、長く我々を楽しませてくれることだろう・・・。
『大爆弾の注意』
青森における全ポイントの7割は200~400ワットもあれば充分だ。
700ワット以上のライトの明かりというものは凄まじい!。
こんな道具で狭いポイントに入れば虫を呼ぶどころか弾いてしまう。近くに他のパーティーが居ればそちらも採れなくなってしまう、つまり迷惑だということを理解して欲しい。
400ワット以下でも5~6基も炊くのも同様である(盆踊りするんだったら別だけどね)。
1キロを2基買って遠征に来る余裕があるんだったら400ワットをもう1基買って、狭い場所ではそちらを使って欲しいものだ(1キロってランプだけで2万円以上するのよ)。
お客さんから聞いたのだが、先日谷地温泉の入り口のY字路にある駐車スペースで道路に向けてライトを炊いていたバカ者が居たらしい。
しかもそのライトが結構強力な奴を使用していたらしく、このお客さん危うく事故るところだったとのこと。
後ろにスクリーンを張っていたらしいから全くの初心者とは思えない・・・。となると頭のおかしい奴か?。
こういう奴も何を言っても聞かないんだろうが、せめて車が来たらビニールシート等で遮光するとかしてくれないかね?。
眩しさからハンドル操作を誤った車両が自分に突っ込んでくる可能性も考えてないんだろうな・・・。
『教えられたポイントに対する礼儀』
教えられたり、その人がやっているのを見て知ったポイントに自分も入ってやってみたいという時は事前にその人に連絡を取り、その旨を伝えて了解を取るのが常識であり礼儀であるのに勝手にやる人が増えてきた・・・と今年来青された大師匠がしみじみと語っていた・・・。
前述の鉄砲打ちの方を来青していたお孫と共にカブトムシとヒメオオのルッキングに連れて行ったが気候が芳しくなかったので大した成果がなく、滞在中におじいちゃんにまた連れて来てもらいなさいと言ったらその方から『入る前の日に連絡を入れます』と言われた。
クワガタの世界だけではなく、鉄砲打ちであれ何であれ筋道正しく道を歩んできた方はちゃんと当たり前に心得ておられた・・・。
ライトトラップで末永く自然と戯れる為に迷惑行為は慎みたいものです。
【異業種交流のススメ】
虫屋には大きく分ければ生き虫屋と標本屋が有り、更にその中にクワガタ屋もあれば蝶屋もトンボ屋もカミキリ屋も多数ある。
一番巨大なグループは蝶屋さんでしょうが・・・。
青森では虫の会にでも入ってない限りまず異業種の方と話す機会がない。
オラは幸いにして八戸市の最強の助っ人Y氏と知り合いになり、今ではたまに一緒に採集にも出かけているので恵まれている。
本気で採集に情熱を傾けていきたいのであれば異業種の人との会話や情報交換は非常に勉強になる。
先日Y氏と津軽半島を攻めたのだが、オラはオオクワ狙いY氏はひょっとしてヨコヤマヒゲナガ狙いということでお互いの狙いが競合しないのがまたいい。オラがヨコヤマ採ったらY氏行き、Y氏がオオクワ採ったらオラのもの・・・だ。
前回の場所はオラが見つけた新ポイントであるが、ブナ帯に雑木が混じっているのでヨコヤマも居るかもよ?とY氏を誘った訳である。
最初場所を見せたら、ブナの単純林みたいなので、う~ん、居るかな~?とY氏は首を傾けていたが、そこはカミキリ採集もベテランのY氏、たちまちその脱出坑を見つけた『ありゃりゃ、居ますわ!』。
異業種の採集家はクワガタ屋の知らない木や何が集まるか等知っている。又、クワガタが本職ではなくてもクワガタ屋が知らないことを知っていたりする。
先日津軽半島を攻めた後でこんなことがあった。
採集を終えたY氏、オラの店で反省会をしたら夜中になったので十和田湖近辺で車中泊をして翌日別な虫を摘んで帰ることにしたら、知り合いの蝶屋さんとばったり会ったのだそうだ。
そしたら、ある種の蝶がオオクワと棲息環境が被るらしく、オオクワが居たらその蝶も居て、その蝶が居たらオオクワもそこに棲息している可能性が非常に高いのだそうだ。
居るか居ないか分からない場所ならそんな探り方もあるという引き出しが増えた。ただ、オラは蝶は素人だから、ネットでその蝶の画像は見て覚えたが飛んでいたらお手上げだ。
こんな時はY氏を通じてその蝶は今現在青森ではどこで確認されているか聞けば良いだけの話しである。
そんなY氏とは石ヶ戸でお互いの採集中にオラが声を掛けたのがきっかけ・・・人との出会いは分からんもんだ、彼と知り合ってなければ幻のオオクワはまだ幻のままだったかも知れないのだから・・・。
【津軽半島攻略!・・・ならず・・・】H.24.8.21
津軽半島攻略のため最強の助っ人Y氏を連れて突撃した。
午後2時半過ぎ、Y氏と店で合流、半島へと出発。
前にも書いたが、津軽半島は行き帰りに何の楽しみもない辛い場所・・・。
そこでその対策のため昨年密かにヒメかアカアシが居ると思われる別な林道を晩秋にリサーチしていたので、先にそこに入って最低限のお土産を確保することにした。
そしてオラはそこでクワガタ以外で、ある生き物が棲息するかどうか確認する楽しみもあった。
オラの野生の勘では生息環境が整っているため、居る!と推測していたのだ。
今回はY氏にとって自宅から遠いのでオラの車に乗り換えて1台で行くことも出来たが、訳あって2台での進軍となった(今回は彼の愛車スズキジムニーが必要だったのだ)。
まずは昨年チェックした林道に入る。
噛み跡がある柳等は全てチェックしてカーナビに登録してあるのですいすい進む。昨年訪れた際はシーズンが終了しており、噛み跡を付けたのはヒメオオなのかアカアシなのかが分からなかった。
当日の気温は30度を超えており、加えて今年はヒメの出が遅い・・・ここにヒメが棲息していても恐らくヒメは木から下りているはず・・・アカアシ採集になるに違いないと考えていた。
採集を開始してみるとそこに居たのはやはりアカアシであった。Y氏は丁度マイコレクションのアカアシの中型を売ってしまって品薄になっていたとのことでそこを埋めるのに最適な型揃いだったので喜々としてネットを操り抜いていく。
『こっちに大きそうなのが付いてるど~』
オラはアカアシは今回要らないのでルッキングだけに専念。
45~48㎜程度の♂だけ摘んでY氏も満足そう・・・。
次はオラのお楽しみの番だ、林道を降りる途中の沢で車を停める。
Y氏に『5分だけ時間をくれや』と声をかけて沢に入る。
昨年来た時は遅すぎて恐らく冬眠に入ったと思われ、姿を確認できなかったが生息条件がほぼ整っているため絶対に居る!と確信していたある生き物を捜す・・・。
片っ端から石をめくると・・・・居た!やっぱり居た!。
勘が当たっていたことに満足・・・これから津軽オオクワの採集なのでこれも採ると帰るまでに死んじゃうから採らないで目的地へと再進軍する。
現場に着いて、Y氏に最初の爆弾ポイントの説明をする。
林道の奥の方が樹相が良さそうだったが下見した時は落石で進めなく、チェックできなかった。今回はその石を手でどかしながら進み、更に奥に良さげなポイントを見つけたら2カ所を同時に攻める作戦で、そのために悪路踏破性能の高いY氏のジムニーが必要だったのだ。
Y氏のジムニーはこの時期車中泊できるように改装されているので実質一人乗り・・・最初の落石ポイントはジムニーなら石をどかさなくてもすり抜けられる。
そこを躱して奥を見てきて欲しいが絶対に無理をしないで、ヤバイかも?と思ったらすぐに引き返すよう念をおしてY氏を投入した。
Y氏は突入していったと思ったら割に早く帰ってきたのですぐに行き止まりだったんだなと思った。
報告によるとやはり倒木と落石で進めなくなるがその手前で開けた爆弾場があり、そこは樹相も良いとのこと。
今度はオラの車に乗り換えて二人で再突入、石を手でどかしながら進む。 ポイントに着いたら結構な大場所だった。
そのポイントは最初Y氏に入ってもらおうと考えていたが現場を見て変更した。そこも落石の気配があり、危険性有りと判断したからだ。
Y氏を事故に巻き込む訳にはいかないのでここはオラが1キロで攻めて最初のポイントはY氏に入ってもらうことにして、配置のために一旦戻った。
戻る途中でY氏が言う
『こんな所でライトやるクワガタ屋は青森には居ませんね~』。
『いやっ一人だけやるバカがいるぞ』。
『えっ!誰ですか?』。
『俺だ!』。
7時40分にライトオン!
・・・とここで反射を避けるために車を停めた林道奥の方で小石がカラカラと落ちてきた。
慌てて車を爆弾側の広い場所に停め直す。
車の反射はやむを得まい・・・あとは創意と工夫で乗り切るしかない。
その場所は2方向が開けており、1方(ポイントA)はまあやりやすいけれど引き上げになるので難易度は低くなく、もう一方(ポイントB)は手前の草木が邪魔をするだけでなく木立が反射すると思われたので、やってはみるけれど多分駄目だろうからこちらを捨て反射を抑えるためにこちら側に車を寄せた。
空気が乾燥している・・・手こずるぞ・・・。
まず手前の谷底から照射を開始する、たちまち羽虫とコガネの大群が押し寄せてくるが蛾が来ない。場所を作りながら、中腹、対岸の峰を照射しながらベストポイントを捜す。
やがてクワガタが飛来し出した。
ここがベストだなと見極めして一番いい時間はここで勝負と決めてBポイントを照射してみた。
想像以上に光が通らないので場所を作り直したらクワガタが飛来してきたものの、案の定側のブナの大木が反射を引き起こし陰も作っているので飛んで来たクワガタが皆吸い込まれてしまう・・・Bポイントは捨てた・・・。
飛来したクワガタや雑虫は全て♀や小型の飛翔能力に長けたものばかり。
風が殆ど無いのが救いだが、♂を呼ぶには苦しい。
だが、オオクワなら♀さえ採れればOKだから、次々に施策を投入する。
飛んで来たクワガタはアカアシ、オニ、ミヤマ、ノコだが、主役の他に準主役であるあいつ、コクワが来ない・・・。
ガムシも多数飛んで来たが、擦れたシロスジコガネは多数飛来した。
面白そうな雑虫が来たら放り込んで下さいとY氏に渡された毒ビンに甲虫を詰め込んでいく。
ついに主役も準主役もその姿は見せなかった。
Y氏のポイントではアカアシとノコが来なかったという。
帰路コンビニで一休みし、店に戻ってから反省会のミーティングを開く。
今回のポイントは結論付けるにはまだ早い、条件の良いときにもう何回かやる価値はあることと新しい場所は無いか?と地図を見ながら情報交換した。
Y氏の『先日小泊でライトやったら集まった蛾が殆ど秋の蛾だったのにここは夏の蛾中心で秋の蛾が少しだけ混じってましたね、不思議です』という言葉が印象的だった。
彼はイタヤカミキリの採集依頼を受けていて『楽勝ですよ』と返答していたのに採れてなかったので今回採れて面目が立つと喜んでいた。
前から薄々感じていたが、クワガタの飛来が悪いときは蛾の飛来も悪いだけでなく、蛾にしつこさが無いように思った。
どういうことかと言うと、好条件で飛来数が多いときは撤収時に僅かな反射にも蛾が反応して払っても払っても道具や服に纏わり付いてなかなか離れないものだが、飛来の少ない悪条件の時はあっさりと落ちてくれて撤収が楽だ・・・きっと活性自体が低い為だと考えている。
下北半島も津軽半島も一筋縄ではいかないね、手強い!でも、だからこそ燃えてくる!。
採ったら…感動するだろうな・・・。
【下北半島攻略!・・・ならず・・・】H.24.8.19
昨日採集仲間と連れだって下北に出撃した。
前回下調べをしておいたポイントを攻めるためだったが、なにしろ爆弾を掛けられる場所があまりなく、難しい場所ばかり・・・。
当日は気温こそクリアしていたが、オーラの欠片も無く不安になる。
現場着5時40分まだ日があったので再度下見がてらヒメオオのルッキング採集としゃれこんだ。
このところ日中は暑くても晴れていたら夕方からガタンと気温が下がる日が多い(今年の採集の終演は早い気がする・・・)。
さて、ルッキングを開始するとやはり今年囓った噛み跡はあるもののヒメの姿が見えない。ボサが掛かって潰れかけの林道に車を降りて進入したらやっと1匹見つけた。日中27℃を超えていたのだろう、木を降りてしまっているようだった。
外しようが無い楽勝の位置に付いていたので難なくネットイン。
こんな日にしぶとく樹液にかぶりついている奴はB品が多いが、こいつは小ぶりながら完品の新成虫だった。
夕闇が迫る頃各自所定位置につく。
N氏には沢沿いの1カ所だけポカンと口が開いたような場所で、オラは沢から50メートルほど離れた別な林道の分岐点に爆弾を構えた。
オラの場所は離れた山肌があったので持っている爆弾全部を用意してきたが、その中から1キロを選択した。
1キロならその山肌に届くかと思ったら、届かない・・・。
点灯してすぐに♀が飛んで来たがこれは近くに居たものが大光量に誘われて飛んで来たものだ。
しかもライトの上に来たら再上昇してどこかに行ってしまった。
付近の草木に思っていた以上に反射してしまうので1キロは使えないと判断した。遠い方向は捨てて、近くの獲物を確実に落とすのには何を使うか?・・・。50ワット軽量ライトでは届かない場所が多すぎ、400ワット広角ではやはり反射が邪魔をするだろう。
ここは400ワット狭角で勝負!っと取り替えた。
だが、飛んで来た虫がこれでも反射に反応して近くの木に飛んで行ってしまう。
左に草地、右に木立・・・まず、木立への反射を抑えなくては・・・と、滅多に使わないスクリーンを張ったらやっと落ち着いてくれた。
左の草地に飛んだ奴は目で追って採らなければならないから集中力が大事だ。
ノコ、ミヤマ、コクワ、アカアシと一通り飛んでくる中に嬉しい良型のオニクワが・・・コイツは律儀にライトの下に落ちてくれるのが不思議・・・。
スクリーンに張り付いた奴を引っぱがし、草の揺れで草地に落ちたのを察知して探し出し、再上昇の気配を見せた奴はネットで絡み採り・・・と、飛来数の割に忙しい。
蛾や雑虫の寄りも芳しくなくこれらから判断すると条件的には5段階評価すれば2.5と言ったところだろうか。
時間になりN氏が降りてきた。
結果はN氏が二十数頭、オラが十数頭の貧果に終わった。
複数人数で攻める場合の利点として採れる確率が増すこともあるが、逆に採れなかった場合の理由も推理し易いことがあげられる。
N氏に入って貰った場所は狭いながら光が良く通るけれども位置が高いので谷底から引っ張りきれないようだった(上から見ていると上昇し切れない個体がホバリングしているのが見えたとのこと)又、やはり反射の影響はあったと語っていた。
オラの場所は開けているものの光を通しにくく、反射がかなりきついこと道具やセットアップにもう一つ二つ工夫が必要・・・といったことが挙げられる。
ここはミヤマの♀の平均サイズが大きくて最後に移動して大場所で爆弾を掛けたら62.1と63.8のミヤマ♂も来たことから大型ミヤマが棲息していると思われる。
又、今回オオクワは出せなかったがコクワが居たことから居る可能性は残っていると思う。この山塊と他の山塊は各沢筋で繋がっており居るのなら薄く広く棲息しているはずである。
結論から言うと別な場所を捜してやるべきであろう。
帰路につく前にN氏と話したが、今度ここに来る時は朝から来て午前中ヒメオオのルッキング、お昼にバーベキューを堪能してから一休み、夜にライトトラップをして場合によっては温泉などに入るも良し。
意外に街灯や施設の灯火もあるので帰りには灯火採集をしながら帰る手もある。
行き帰りの道すがらにはお土産になる食べ物もあるしね~(オラお勧めのヨーグルトをN氏も気に入ってくれたみたい)。
今回入った場所でも条件の良い日なら50頭程度は採れるだろうが、もっと開けた条件の良い場所なら100は来るだろう。
この秋ヒメオオを採りながらポイントの新規開拓からやり直しである。
以上が今回の遠征記であるが、やり方で上記のように非常に楽しめる場所です。
オオクワだけに固執すると頭が変になるので採集を楽しみつつ頭をリセットするにはもってこいの場所とも言えますね。
その点幻のオオクワの場所や津軽半島は行き帰りにな~んの楽しみも無い辛い場所です。そんな所のオオクワを引っ張り出すには度胸と根性と執念と研究を求められますので非常に疲れます・・・。
【青森県産ミヤマ野外品ギネス更新!】H.24.8.17
青森県産ミヤマはライトで採ったら66㎜を境に採れなくなるが樹液採集なら大型が採れるはずだと前の記事に書いた。
そしたら前記事に登場したミヤマの樹液採集専門の青森市在住T氏がその後採った自己ベストのミヤマ始め72UP以上のミヤマをずらり6頭携えて現れた。
ここで、今現在確かに標本として残っている青森県産ミヤマの最大個体のサイズはなんぼなのか八戸市のY氏に聞いてみたらフジ型で73.5㎜、エゾ型で72.5㎜が他に情報が無いので暫定ギネスである旨の回答を得た。
今回目の前に現れた個体のサイズは・・・
基本型74.3㎜(冠幅19.2㎜)!
エゾ型73.9㎜(冠幅20.3㎜)!である・・・
アララララ・・・居たのね・・・居たのよ・・・。
しかもT氏は72UPなら自宅にまだ十数頭居ると言う・・・。
オラは74㎜までは絶対にいるが75㎜だと分からないな・・・と考えていたが考えを改めさせて頂く、これだけ72UPが数居るならば76㎜までは絶対に居る!下手をしたら77UPも居るかも知れないのだ。
ミヤマの樹液採集専門という方はオラはT氏しか知らないが一人で採集出来る数と範囲はたかが知れてるはずなんだが、それでもこんな数字が出てくる。
更にどうもT氏は八甲田山等には行っておらず平野部に近いところでこれらの個体を採集したらしい。
実力のある人が樹液で採ってないのがでかいミヤマにお目にかかれなかった最大理由であることが証明された訳です。
このT氏は実はミヤマを採ることだけに情熱を燃やし、その意欲たるや半端じゃないが、それ以外の知識はあまり持ち合わせておらず、残念ながら上記個体は大事に飼育されていたものの採集日から日を経ていたので微毛が抜けてハゲてました。
ミヤマの価値とは?と聞かれたので一通りレクチャーしましたが、採集データの無い標本はただのゴミだ!と伝えました。
T氏の採集については感心する所が多々あったのでちょっと紹介しておきます。
➀ミヤマの樹液採集専門で大型♂しか採らない、他のクワガタは一切採らない(あなたならアカアシやヒメオオのギネスクラスも採れるだろうからやってみては?と向けたら、そんなことしてたらミヤマが採れなくなるから嫌だと言った・・・)。
②幼虫採集はしないのか?と聞いたら棲息環境を荒らすかも知れないから絶対やらないとのこと。
③同じポイントは2年やったら数年は入らない(デカイのは皆この人が採ってしまうので平均サイズが落ちてしまうので回復するまで待つらしい)。
④奥様から『また今日もクワガタ採りにいくの?』と嫌みを言われても『当たり前だべっ!』と一蹴出来る力関係を維持しておられる。
⑤一旦山に入れば10時間はひたすらミヤマを求めて歩く執念と体力を持ち併せておられる。
とにかく一徹にミヤマ一筋の人で、こんな人が何人か居たら青森に密かに潜む化け物を採集してくるかも?という夢を見させてもらった。

これが青森県産ミヤマの最大個体新ギネスの基本型♂74.3㎜!
撮影時測り直す前の74.1㎜にノギスを開いてましたが、最大計測は74.4㎜、誤差の出やすいデジタルノギスでの計測だったので74.3㎜を採用した)。
ついでなのでオラの飼育品で先日羽化の個体を紹介。

チュウホソアカクワガタ
ノギスは何故か68.3㎜に開いてますが左顎計測で68.2㎜右顎で68.0の計測なので68.1㎜ということですね。
これが昨年以前に出てたら飼育ギネスだったのに・・・オロロンロン!(ハクション大魔王の泣き声)。
マット飼育、KBファーム栄養フレークEXとモリコンアンテマット1対1混合(EX少し高いので経費削減第一主義飼育)。
最終ビン1400CCKBファームクリアボトル。
管理温度18~20度(16度でやってりゃよかったオロロンロン!)。
さて、採集シーズンもいよいよ後半戦!カブト♂は姿がかなり減ってきてます。
オニクワ欲しい人、あと1週間無いよ!ヒメオオはシーズンイン!です。
【大師匠との再会】H.24.8.13
大師匠といつもの不動メンバー3名の方々が青森に来られた。
二年ぶりの再会である。
今回二日間に渡り、日本屈指の最強オオクワ採集集団のひとつである大師匠ご一行の方々と触れ合うことができ、華麗なるライトテクニックを見たり聞いたりと大変な勉強をさせて頂いた。
技術だけではなく機器についても勉強させていただいたが、大師匠グループの他にも凄い集団はあるのだそうだ。
飼育では関西や四国、沖縄の人のレベルが高いが、ことライトトラップにおいては同行のS氏も住んでいる新潟県の方が非常にレベルが高いそうな・・・。
これは意欲のある人々が集まり、その中に電気や明かりのプロが混ざっていることが大きいとのこと。
今回見たこと聞いたこと教わったことの殆どを公開出来ない。
それは、それらが皆秘技・秘伝の類いであり教えられた裏技などはお口アングリものだったからであります。
よって今回記事は多分に味気なく面白みに欠けることをご容赦願いたい。
大師匠のライトトラップは全て理詰めで計算されたものだ。
現場の下見からセットアップ、調整、回収、撤退まで流れるように進んでいくが、その時の風や温度湿度で次々に手を加えられ変化していく・・・洗練されており完成度が極めて高いものだ。 同行のS氏曰く『やっとここにきて、自分の理想とするライトトラップが完成に近づいています』と語っていた。
大師匠に会う為に師匠と決めていた待ち合わせ場所に向かう際、渓流沿いの各ポイントに既に陣取りしていた各ライトトラップのパーティーのセットアッツプを眺めた。
渓流の一番端の橋の近くの開けた場所で大人数の子供連れで多数のライトをセットしていたパーティーが居たが『セットアップが間違っている』と思った。オオクワはおろか普通種も数が来ないだろうな・・・。
次のパーティーはまともなセットを組んでいたがここも多分採れないだろうと思った。
何故ならそのまた次のパーティーの大光量がそこまで既に干渉していたからだ。
二つの間違ったセットアップをした大光量に挟まれているのでここの一列は全部共倒れになる訳だ。
最後のパーティーの場所に来たら、案の定1キロ×2基だった。
こんな場所で1キロ2基なんて・・・他の採集者、ホテルの宿泊客、通行車の迷惑を何も考えてない・・・多分欲しい欲しい病に犯されているので一生治らないだろう。
師匠と合流して大師匠ご一行と挨拶し、これらの現象に関する説明を受けた。この時期の青森がライト銀座になるのは分かってるんだから別な山に入るのが賢明ですね・・・と語っていた。
初日、ライトから離れた暗い場所にオオクワ♀が落ちたのを大師匠は見逃さなかった。でかい!・・・し、何よりこんな太い青森の♀は見たことない!。ピカピカの新成虫だった。
こんな草むらに近い暗い場所に落ちて暫く気が付かなかったら逃げられてしまうだろう。洗練された採集をすると書いたがライトオンしたら大師匠とその軍団は座ることなど殆ど無く全てのことをチェック!チェック!である。 常に動き回っており常に考えている。
世間話をしている時でも目は常に獲物を探しているのだ。この集中力はハンパない。
この夜♂と♀の追加を出したが普通種も沢山来た。
同日に獲物が来なかったというパーティーはどこかに間違いがあるということだ。
二日目、大師匠軍団をある場所に視察に連れて行く為にお迎えに行く。
ヒメオオのルッキングを交えながらポイント説明した。
オラが案内した場所は危険であることと大師匠軍団の採集スタイルに合わない(実力発揮しにくいのでここでやるなら別な装備で臨まなければならないが持ってきてない)という理由で大師匠の英断で別なポイントに入ることになった。結果は・・・大爆発!。この日は今年3度目の巨大オーラが出ていた。
二日間大師匠とその軍団の方々の現場を拝見させていただき、また貴重な技術等指南頂きました。
オラの引き出しの数がまた増えた。
また一歩強くなれた気がする。有り難うございました。
【(崖から)転落しかけました・・・】
昨夜のことです。
オオクワの新ポイント開拓狙いでV字峡谷の上っぷちにチョコンとだけ開けた場所でライト炊いとりましたところ大きい♀が飛んで来ました。
ライトの上を旋回していたそ奴は落ちずに崖っぷち下の草に突っ込んで行きました。
ハンディライトを当ててみると親指ほどの太さの木にしがみついております。
裏側に掴まっているので何者かが分かりません、大きいな・・・ミヤマ大型♀かはたまたオオクワ♀か?・・・さて、『あなたな~らどうするゥ~♪』。
奴が掴まっている木は崖っぷちから2メートルほどの距離。
『行くしかねえべ』天性のアホに火が付いた・・・。
登山の基本3点確保で慎重に・・・と思ってたのに足で踏んだ草が夜露で濡れてて滑った!と思ったら体が勢いよく落ちて行く!
『あ゛~っ!!!』
一瞬頭の中に『滑落死』という文字が浮かんだ。
次々に目の前を草木が通り過ぎる中、1本の木を『黄金の右腕がキャッチ!』してくれた。ふひょ~!。
石塚さんの転落しかけた話し聞いたばかりなのに・・・。
足を踏ん張って上がろうとしたが、どこに足を掛けても土壌が脆くて崩れてしまい、宙ぶらりんに近い状態。
土壌が崩れる?今掴んでいる木も抜ける?やっべェ~!。
まず左手に巻き付けていたライトを口に咥えて左手を解放する、右手で掴んでいた木を左手に持ち替え、上の木を右手で掴む・・・・掴む木が、木が無い!。
(ここで再び・・・)『あなたな~らどうするゥ~♪』
よ~く見ると草だけはある・・・抜けるかもしれない・・・でもこれしかない・・・頭の単純回路がショートした。
出てきた答えは草を出来るだけ沢山掴む!つま先で土壌を蹴って掘り少しでも足掛かりを作る・・・この2点に賭けた。
草の上に1本太い木がある・・・あれさえ掴めば・・・。
慎重に体をズリ上げ、左手で掴んでいた木の根元を足掛かりにして体を伸ばし、右手で・・・キャッチ!成功!。
脱出した、ふひょ~!。
オラが死ねば家で待機してるチュウも3日持たずに死ぬ・・・。
今回はやばかった・・・。
え?♀はどうしたかって?。
上がる途中でちゃんと掴んできましたヨ、ええそれは見事なミヤマの大♀42㎜でしたがそれが何か?。
【オオクワ焼山産歴代NO.2♀産む】
昨年青森県産のWDオオクワ♀としては歴代二位の大きさである46㎜の♀を市内在住のT田氏が採集した。
これは絶対に子を取らないとあかんぞ!と釘を刺し、T田氏には『まず、身を清め、正座黙祷10分の後産卵セットを組み給へ!』と気合いを掛けた。 で、どうなったか?『撃沈しました・・・』。
きっと新成虫で種がついてなかったんだろう。
来年オラん所の♂を掛けてあげると約束して今年になった。
焼山産の♂で一番でかく、非常に床上手な奴を選んでペアリングしたが、不安点はその♂が3年目で何回か使用済みだったこと。
だが預かった貴重な♀を♀殺しとかに遭わせる訳にもいかず、この床上手さに任せた訳だ。
ペアリングしたらこの♂やはり流石ですぐにメイトガードしていた。数日同居後に離したら、♂が★になった。
次の不安は種が入ったか?だったが本日確認したら幼虫が見えてました。
あ奴は最後にいい仕事をしてから旅立ったんだな・・・。
絶対に採りたい、中々産まない場合は成熟期間に問題がある場合もあるようですが、安価な埋め込みマットではなく良質の微粒子マットを使い、マット産みもする環境でセットした方が成功率がぐっと上がると思います。
【採集家T-TOP石塚氏来青⑦最終回】H.24.8.7
《命懸け採集の石塚氏は何故死なないか?の謎を解く・・・》
山中で反政府イスラム過激派ゲリラに銃撃され、政府軍からも撃たれ、地主からも撃たれ、断崖絶壁から落ちかけ、コブラに襲撃され、マラリア蚊にたっぷり刺され、訳の分からないウイルスに犯されetc.・・・それでも石塚氏は生還して帰って来る。
氏が若い時に相当やんちゃをしてきたであろうことは誰でも想像はできる。
氏の主催するダンスチームの後輩もウチのリーダーは武闘派の一面も・・・と書いてあるし・・・。
だが、それだけでこれだけの危険から生還するのは困難だ。
運がいいというだけでは無い何かがある!と思っていた。
今回図らずも一緒に二日間を過ごし、メールや電話では分からない氏の一面を知り得た。それを紹介することで彼の真の人物像が見えてくるのでは?と考え、書いてみた。
まず、石塚氏は非常に骨太だ(だから極太好きなのかな?)。
『俺、筋肉量は大したことないし元々体が堅いんですよ、でもねスポーツ選手とかと腕相撲なんかしても殆ど負けたことが無いですよ』と氏は言う。 この言葉には覚えがある。
骨太の人は骨に付いている腱も強靱でナチュラルパワーがあるのだ(サモア人参照)。
五輪の選手を看るクラスのトレーナーに体を看てもらったら、堅いけど最も力のでる特殊な筋肉を持っていると言われたそうだ。
瞬発系の筋肉なんだろう、だから短距離走も早いらしい。
だから撃たれた瞬間に察知して逃げるのが速かったんでしょうね。
氏は撃たれた際とっさにジグザグに走って逃げたと言っていた(前記事ダッシュマンAGのジグザグ走行事件は正しかった・・・)がこの動きが速く出来るのはダンサーとしての修練の賜か?
ここまでは想像の範疇で、加えて先に紹介したように毎日のストレッチとトレーニングでコンディションを維持している。
ここからが接してみないと分からない部分だが、まず衛生面にも非常に気を遣っておられたのには驚いた。
コンビニで買い物をした際はおしぼりを多めに貰い、採集時には頻繁に顔を拭いたり手を洗ったり、うがいをしていたことだ。
清流で顔を洗ったり手を洗ったりもしていた。
更に氏は豪放磊落なだけでは無く、非常に繊細な一面も持ち合わせており、人の言葉や態度、行動にも敏感で、オラが何かちょっと変わったことをするとすぐに気が付いて『今のはなんですか?』とか聞いてくるし、花を見ればこれはアジサイに似てますねアジサイの原種じゃないんですか?花弁が4枚のもあれば5枚のもありますね、面白いなあ!とか百合の花を見れば関東の百合と違う、花弁の茎の出方が違う・・・これは何という名の百合ですか?と聞いてきたりするのだ。
勘がいいというだけでなく敏感・・・そして興味の目で周囲の物や事象に絶えず気を配っているのが分かる。
だから、危険を察知するのも早く、次に何をすべきかの判断も早いんだろうと思う。
又、氏は人の本質を見抜く目を持っており、これがまた的確だ。
氏が歩むふたつの業界の中で共に歩むべき人と距離を置いた方がよい人を的確に把握しておられる。
氏は採集地を訪れた際にはスタッフだけでなく、村長、地主、警察、アーミーに必ず挨拶し充分な報酬を他の倍近く与えている。
礼儀を重んじ、貧しい彼らに報酬をきっちり与えるので現地での石塚氏の信頼は絶大であるようだ。
村人の中に恐らく隠れゲリラが居るだろうと氏は考えており油断していない。だが、充分な報酬により村長からの『彼に手を出してはいけない!』という指示が必ず出ているはずだ。
この辺が氏が生還できる最大の理由なんだろう。
氏が採集した後で入って拉致され行方不明になった中国人が居た。
『あの中国人はどうなったんでしょう?身代金目当ての誘拐だったんですかね?』と聞いたら氏は『拉致の目的は大概身代金目当て、だが中国人はえてしてケチだし言動や立ち居振る舞いが傲慢だからやられたんでしょう・・・もう生きてないですよ、埋められてますね』と言った・・・。
日本人と韓国人と中国人・・・フィリピンでは日本人は尊敬されており大人気だが韓国人と中国人は嫌われていると言う。
何故ですか?と聞いたら『まず日本人は目が優しいんです、優しい・・・そして割と気前が良い、しかし韓国人は目付きがキツイ、そしてすぐ怒るんですヨ、中国人も目付きがキツイ、その上で態度や言動が傲慢で加えてケチなので嫌われるんです』。
これはね、向こうに行ったらホテルで朝食を取って辺りを見回せば分かりますよ。俺は目付きを見ればどれが日本人でどれが韓国人かすぐ分かりますし、現地人もやっぱり見抜いてるんです。
だから日本人が居るとなると仲良くなりたいから、女子学生なんかも呼びもしないのに隣に座って来る・・・で、会話が楽しかったとか言ってお小遣いだよって100円くらい渡すと(向こうの価値で2,000円くらい?)もう、大喜びする訳です。
また、自分の家に遊びに来てくれ!と必死に誘う。
行くと彼らは貧乏だからろくな料理は出て来ないんですが彼らなりの精一杯のもてなしで歓待してくれる。
すると彼らは俺の家は日本人が遊びに来たんだ!と言って自慢し、それは部落の中でステータスが上がることになるんです。
フィリピンのホテルでの朝食の光景・・・異様ですよ!日本で職場をリタイアした70台のおじいちゃんがフィリピンに移り住み、20歳くらいのフィリピーナを嫁にもらって、手を繋いであるいてますから!。
フィリピーナは最高ですよ、日本に出稼ぎに来た連中は変なことを仕込まれているから駄目ですが、それ以外は最高です。
日本に連れて来て一日中農作業させても文句ひとつ言わず黙々と働きますし、年老いた両親の介護や下の世話をさせてもちゃ~とやります!それでいてピュアで優しく献身的でスタイル抜群!ど~です鈴木さんも貰いません?。
また、氏は面倒見が良く限りなく優しい・・・。
採集の移動中ダンスチームの後輩から携帯に電話があり、何か大変なトラブルがあったらしい。
石塚氏は言葉遣いこそ荒いものの、良く話を聞き、状況を確かめた上で的確に指示を出していたようだ。
そして『今から山に虫採りに入るから電波繋がらなくなる、これでもまだ不安だったら夜中でも明け方でもいいから俺にまた電話しろ!』と言った。
氏は『こいつは今までも散々トラブルを起こしたど~しよ~も無い奴なんですよ!』と言うが決して見放さない訳だ・・・徹底的に優しいんである、親分肌なんだな・・・。
喧嘩が強く腕が立ち、行動力も知力にも優れ、先々を見回す目を持ちながら剛胆で優しい・・・。
この人が『筋の人』になっていたら間違い無く上に行ってるな・・・・と思わせる。こんな人だから数々の危うい目に遭っても生還できた訳だ。
大丈夫だこの人はジャングルでは死なない!。
だが、屈強な石塚氏にも弱点はある!。
高速道路で渋滞気味になるとよく居眠り運転するらしい。
睡眠時間が少ないこともあろうが『退屈が苦手』なんだな・・・。
だから『高速道路の★』は有り得る・・・充分注意して欲しいものだ。
これがオラが感じた石塚氏の人物像であり危機から生還できる理由だ。
強面の反面子供みたいにピュアで・・・又会いたくなる人物、これこそが氏の身を守ってきた最大の理由だと思う。
ミンダナオに行くと言うと誰もが尻込みするがスタッフの中には『ボスが行くと言うのならどこだろうが俺も行く!』という男が居て『こういう奴かわいいでしょ!』と目を緩めて彼は言う。
そんな男が彼の廻りに集まる訳だ。
二日間を共にして、オラま又更に石塚氏が好きになった。
また会いたいなと願いつつ今回終了!
《追加余談》
一番面白かったエピソードを書き漏らすところだったので追記。
石塚さんがどこに行っても、虫を採りに来たのではなく、密かに情報を得て金を採掘に来ているのだと現地人は思っているらしい。
大の大人が大金を使ってはるばる海外から虫を採りに来ること自体信じられないという訳だ。
だから護衛のアーミーすら石塚さんが材割りをしているとすぐ側に来て金が出ているかチラチラ興味津々で覗き込んでいたらしいが、
幼虫が出て石塚さんが『幼虫出た~!♪』と喜んでいると『本当に虫を採りにきたのか・・・』と呆れたような顔をして、その後は近くに来なくなり護衛も緩慢になるらしい。
ある時は石塚さんが私有地で地主に交渉してお金を払い、ライトトラップをするために草を刈りそこに座るための椅子を置いてライトを掛けたら、この地主も金を掘りに来たと思い込み、石塚さんが帰った後で椅子を置いていた場所を一生懸命掘り起こしていたらしく、それを目撃した氏の現地スタッフがその次に行った際報告して『ボスが帰った後であの地主スコップでボスが座ってたところを身の丈ほども掘り返していたよ』と言ったので一同大爆笑だったとさ。
石塚氏は超忙しい人である。
その彼が何故わざわざ青森汲んだりまで来たがったんだろう?と不思議だった。ライトの勉強なら大師匠を紹介したので、オラなんかより遙かに高いレベルに近日触れることが出来ると言うのにだ・・・。
そこで石塚氏にそれとなく聞いてみたらこんな答えが返ってきた。
自分の周りには採集もブリードも両方やる人は一杯居ますが、加えて生態にまで興味をもって解明しようとしている人は自分以外には鈴木さんしか居ないですよ、とのこと。
そんなことで、オラなんかに会いに来てくれたんだ・・・。
オラには身に余る光栄であります、次回会う機会があったらレベルアップ出来ているように頑張らなくちゃ・・・。
帰る際に氏は『自分がオオクワを採ったのは小4の時でそれが最初で最後なんですが、何か地元茨城のオオクワ採りたくなってきたなァ・・・』と言ってました。
【採集家T-TOP石塚氏来青⑥】H.24.8.6
ルッキングに時間が掛かり、おまけにカーナビ付いているのに天性の方向音痴のオラが道間違えたせいで大分遅れた。
次はライトトラップで白神系のオオクワを狙いつつミヤマなんぞも少々・・・という目論見だったけど案の定予報は外れて月がドカン!と出ている。
白神系のオオクワが出ればこれも10年振り近いことだろうが、はっきり言ってこのコンディションではまるで自信無し・・・。
まあ、氏に色んなフィールドを見せて色んなライトパターンをお見せできれば良かろうと半ば開き直りで現場着。
・・・と現場を見たらこんな山奥、水場もトイレも無い場所に車が止まっており側にコンロのようなものに布を掛けておいてある・・・。
しかも運転手側の窓が割れていて、銀色のガムテープ様のものでくっつけている・・・。
『あの車・・・変ですよ、人のいる気配無いし・・・』石塚氏が言う。
『まあ、もう寝てるかも知れないから発電機は使えないですね』。
400ワット2基の競演をお見せするつもりだったのに軽量灯火セットしか使えない(こちらは無音なので)。
取りあえず照射方向の説明に入る。
月が正面の山の後方上にあるので、こっちとこっちの方向は全滅でやれるところは正面の陰になった所、近距離だし引っ張れるのはここにクワが居た場合しかない、などと説明してたら氏はまだその車が気になるらしく『やっぱりあの車変ですよ!』と言う。
見てきましょうか?と言うのでオラが『マフラーからホースが中に入ってたりして・・・』と言ったら石塚さんが『練炭中で炊いてたりして・・・』と言って二人で顔を見合わせた・・・。
『やっぱり見に行きましょうか?』と言う石塚さんを
オラは『いやっ、事故ってたら第一発見者で事情聴取されて石塚さん帰れなくなるからこのまま静かに旅立たせてやりましょう』と制した。
結局飛来が殆ど無いのでミヤマ場に移動して全部のライトを点灯させることにした。
ミヤマ場に移動、伝家の宝刀、恐怖の1キロ大爆弾を取り出したら石塚さんが驚いた。
『なんですか?コレ!でけェ~!』
ムフフフ!今ですねェ、あっちの遠い斜面昼間にしてご覧にいれますよ♪。
『なんだコレ!すげェ~!あっかる~い!』
続々とライトを点灯させていったら石塚さんが『あれっなんか蛇が居ますよ、小さいのが』と言うので近寄ってみたら
『あ゛~っこれタカチホヘビじゃねっスか!』。
『タカチホ?なんですかそれは?』。
これは土中でミミズ喰ってる奴で殆ど地表に出て来ないので目撃することも希な『幻の蛇』と呼ばれている奴ですよと説明した(八戸市のSさん、とまあこんな発見状況だった訳です)。
石塚氏が最も興味を示したのが400緑球狭角で、『カリマンタンに、カリマンタンに』と連呼し、『これはどこまで分解できるんです?』やら『分解して後輩にも持たせて手荷物とかで持ち込めないかな~?』とか必死に考えている様子。
その後氏はこれをあっちに向けて見せてくれませんか?あそこを照らしてみてくれませんか?とか非常に熱心に試しておられました。
氏が満足したところで終了し、帰路につく。
『あれッ鈴木さん、ここコンビニ無いんですか?』
『ええ、二つ先の町まで行かないとありません』
不安になってきたようだ。
ホテルに送り届ける前にオラの自宅にご招待。
石塚さんに見せたい虫があったのだ。
ヒラタ?ティタヌス・マスターにオラん所のヒラタ見せてもスかたねェ・・・。
今年採った青森県産WDオオクワとWF1のオオクワなんだな(今回残念ながら採れなかったし)。幻のオオクワからスタートし、焼山、宇樽部と解説を入れながらお見せすものの、反応は今ひとつ・・・。
実はティタヌス・マスターが気に入るのはこれじゃないか?と読んで切り札は最後に取っておいたのだ。
その切り札の産地は『蔦温泉!』
ドキドキしながらもしずしずとその切り札を氏の目の前に差し出すと・・・。
『あっ!これっカッケー!いいじゃないですか、いいですよこれ!』やっぱりか!
『頭でかいし、顎の張り出し、バランス!人気出ますよ、いや~純国産で天然からのWF1でこんなホペイみたいのが出るんですね~』
気に入っていただいたようで余は満足じゃ・・・。
そして採集品の中から氏にお土産で持ち帰るものを選んでもらっていたら、自分で採ったミヤマを改めてジ~ッと見てたと思ったら
『アレ~!青森のミヤマってこれ頭でかくねェッスか?スポイラー長いし!』
オラ達は他県のミヤマを検したことないし普通のミヤマだと思ってたけど・・・。
『いやっ確かに違いますよ』と石塚氏。
『白神のは頭がでかいとは聞きますがね』とオラ。
『ところで石塚さん、スポイラーって何?』
『いや~俺らのダンスチームの後輩でやっぱりミヤマとか虫好きが居て、俺ら昔走り屋でしてね、ゼッツーとか乗ってたし、へへへっ、そんでミヤマの冠のことを仲間内で車のエアスポイラーみたいだからそう呼んでいるんスへへへっ』
う~ん、言い得て妙ですな(オラも今度使おう)。
石塚氏をホテルに送り固い握手を交わして別れた。
帰ると午前9時を過ぎている・・・午後から仕事だ寝なくちゃ・・・とその前にチュウを忘れていた!。
飼育部屋をそっと覗くと『餌と水よこせ~!』カンカンになって怒って大暴れ!。
以上が石塚氏と過ごした濃密な二日間の内容でした。
次回『不死鳥石塚氏は何故死なないか?』で最終回です。

T-TOP石塚氏 後ろがカリマンタンに持っていきたい400ワット緑玉狭角(笑)
【採集家T-TOP石塚氏来青⑤】H.24.8.5
7月31日二日目。
昼過ぎ一緒に食事をするためにホテルに石塚氏を迎えに行く。
石塚氏は酒もタバコもやらないのは聞いていたが、意外なことに偏食が激しいそうで、他人の家に泊まると気を使わせるということもホテルに泊まった理由らしい。
では、海外では何を食されているのですか?と尋ねたら現地人から供されるのは主に鶏肉料理なので大丈夫、たまにイノシシの料理も出てくるがこれは肉が堅い上に生臭いのでたべられない(恐らく血抜きが下手)、もっぱらの食事はカップラーメンや大量のお菓子とのこと・・・。
オラは下手物以外は何でも食べるが唯一食べられないのが鶏肉・・・オラは海外には向いてないっつ~こったね。
石塚氏を連れて『産まれた時からどんぶりメシ!』の半田屋に行く。ここならおかずの種類が豊富だから大丈夫。
『凄い種類の総菜があるんですね~』と氏は言いつつおかずをどんどんお盆に取っていく、更に取っていく、更に・・・(え~っ!)お盆二つに目一杯取られました(氏のパワーの源を発見したり!)。
食べながらまた面白い話しを聞いた。
フィリピン人は石塚氏の持ち込んだ食べ物に手は出さないがインドネシア人は石塚氏の大事なカップラーメンを食べてしまうこと。
某誌に採集記の記事を書く際は大量のチョコレートを食べながらでないと書けないことなど・・・。
『しゃべるのは得意なんスけど、書くのが苦手でチョコレートが無いと書けないんスよ!』。
『お菓子全般大好きで大量に食べるから近くにコンビニが無いと不安になるんスよ』。
たっぷりと腹を満たしたところでいざ出発!。
今日はオラの聖地へ連れて行き、そこでヒメオオとアカアシのルッキング、その後大移動して西海岸(日本海側のこと)でライトトラップの予定・・・なんだが既に暑し・・・。
聖地に着いてまず通称アカアシロードを見ていくが、いつもなら鈴なりに付いているはずのアカアシの姿が見えない・・・。
前述の通りヒメは27℃くらいで木を降りてしまうが、アカアシはもうちょっと頑張るはず・・・が、さすがに33℃だと降りちゃうか・・・。
何本目かの木でやっとアカアシ登場!。
今度はひとつ上の林道通称ヒメオオロードに登る。
昨日の山よりこちらの方が大分標高が低いので多分居ないな・・・と思ったらやっぱり1匹も居なかった・・・。
だが、昨日の山とは樹相が又異なり、ミズナラの大木などがあるので氏は興味深そうに木を見ている。
石塚氏に昨日の山よりもここはヒメオオの付く木は少なくて、約5種類くらいであることを説明、とくに柳の他にイタヤカエデに付いていることが多い場所と告げた。
と、ここで氏の手に怪しい物体が!。双眼鏡である(オラの目がキラッと光った)。
またもや文明機器を初めて見たボルネオの裸族のような目で見ていたら、石塚さんが解説してくれた。
『これもですね~ハンパ無いっスよ!倍率もそうだけど何しろ見やすくてくっきり見えてチラチラしないから目が疲れないんです、おまけに逆光でも虫が見えるんですよ!』。
と言ってそのスコープを手渡してくれた。
覗いて見ると・・・『こりゃあ、すげ~!』。
こんなものオラが手にしたらけしからん所を覗いてしまいそう(見えすぎちゃって~困るわ~♪のCMを思い出した・・・)。
スコープのメーカー名と機種を教えてくれたが、翌日きれいに忘れた。
この後これを手にした石塚氏は背の高いカエデの枝の又に居たミヤマを見つけた。
このミヤマは石塚氏の蹴りによるビーティングで落とされたのだが、それはやはり横蹴りだった(オラは未だに前蹴り、回し蹴りによるビーティングの使い手に遭遇したことは無い、因みにオラの場合は今や股関節が硬くなっているので”流星張り手”である・・・)。
木の話しをしながらルッキング、この柳はいつもなら必ず付く木なんですがね~と柳の大木を指さしたら・・・出た~!。
石塚氏がその柳にするすると登って行く!。
木のしなりを利用したりと鮮やかに5メートルほど上に登って木を揺らした、が、何も落ちてこないので降りてきた。
『お見事!(大願成就!我は見た!)』。
またルッキングを開始したら今度はライトが出てきた。
石塚氏はそのライトで木のウロを照らし『向こうならこんなウロにヒラタが入っているんですよ、で、このライトを当ててスコープで覗くとヒラタの顎なんかが見えるので近づいたり木に登ったりしないで確認できちゃうんです』ふ~む!。
石塚氏のこの愛用ライトはこの手のものとしては光度が高くないが(でも充分に明るい)連続点灯時間が『ハンパねェ(石塚氏談)』 らしく、確か30時間くらい保つと言っていた。
一旦山に入ったら何日も降りてこない採集をする氏にはこういう道具が必要なのだろう。
結局ここではアカアシとミヤマの姿を確認するにとどまった。
大移動だ(以下続く・・・)。
【採集家T-TOP石塚氏来青④】H.24.8.4
ライトオンの時間になり、準備をしていたら五所川原のYさんも遊びに来た。
石塚氏の採集記のファンでもあるということで会話が弾み、面白い話しを聞いた。
フィリピンにはコブラが居るというのである。
ルソン島でのこと、緑色っぽい蛇がいたので石を投げたら追いかけてきたというのである。
『それがね~蛇のくせに鎌っ首持ち上げたまんま追っかけてくるんスけどメチャクチャ早いんスよ!』。
『3回に分けて追いかけられたんスけど、もう少し近くから石投げてたら多分噛まれて死んでましたね~!』。
後日この話を八戸の蛇に詳しい人に聞いたら『それブラックマンバの次辺りに毒が強い奴ですよ』とのこと。
氏に噛まれた場合は血清を打てば助かるんですか?と聞いたら
『30分以内くらいに血清を30本ぐらい打たないと助からないそうですよ、だから山の中だったらもう死ぬしかないですね』・・・。
しかも血清30本といったら日本円にして300万円ぐらいするそうな・・・。
フィリピン政府はコブラは居ないと言っているけど、現地人はちゃんと知ってましたね、と石を投げるところから反転してダッシュで逃げるところまでを身振り手振りで再現してくれたのでY氏と一緒に大笑いした。
興に乗った石塚氏は例の崖から落ちそうになった話しも更に詳しい解説をいれて再現してくれた
『踵の端2センチくらいしか岩に乗ってなかったんスよ!』
『俺を助けるためにスタッフが急いで編んで下ろしてくれた蔓に掴まったら今度は体がクルクル回るんスよ!』
オラ高所恐怖症だから話し聞いてるだけで目眩がした・・・。
さて、ライトトラップが始まった。
五所川原のYさんと十和田市のNさんは昨年のオオクワ採集数NO.1とNO.2だから県内現役最強組なのだが、問題は頭の上にドカン!と出ている満月だ・・・。
予報では夕方から曇りだったけど天気予報はまず当たらないから最初から覚悟はしていた。
何しろ翌日の風向きすら当てれないんだから、オラは今度から『明日は晴れのち曇り西の風だびょん!(であろうの意)にしろ!』と言っている。
オラの場所は月が木の陰に隠れてはいるものの、ライトの明かりから離れると空が月の光で明るい、最悪だ・・・。
石塚氏から『ライトの光ってそんなに上に向けるもんなんですか?』と質問された。
今夜の条件ではどんなライトでも月の光には勝てないこと、従って遠い所の虫は飛び上がった瞬間に月に向かって飛ぶのでキャッチできない、よって近くに居る個体が道路の上を横切った時に寄せられるかどうかが勝負の分かれ目でそれを狙っていることを説明した。
大師匠は『青森は夜間2回虫が騒いで飛ぶことがある不思議な場所』と言うが、今夜が その日に当たるかもしれない気象条件だったのでY氏とN氏には飛び始めが遅かったら夜中に飛ぶかもしれないから出来るだけ粘ってみましょうと声を掛けていた。
ライトの位相を変えるテクなどを石塚氏に説明しながらあの手この手を繰り出すが普通種を集めるのさえ苦労する。
第一に蛾すらが集まらない。
途中でN氏に連絡を取ってみたが『飛びが悪くて、やっと何か来たと思っても皆んな月に向かって再上昇してどっかに行ってしまう・・・』とのこと。 月を隠している山と木の方角から道路を隔てて反対側に飛んだオオクワが居て、それをキャッチできるかどうか、だがワンチャンスはあるだろうと読んでいた。
時は刻々を過ぎ、集中力がふっと抜けそうになりがちな10時過ぎに怪しいのが飛んで来た。
♀だ!ミヤマ、ノコ♀の飛び方とはちょっと違う!オオクワか?落ちろ!。
思わず石塚さんに『来た!』と声を掛けた。
だが、そいつはライトを置いている作業台の後ろに落ちたかに見えたが落ちなかった。
絶対に上には再上昇はしていないが後ろの林に突っ込んで行った可能性はある。となると・・・アレだな・・・幻のオオクワを捉えたあの技・・・最後にやってみよう・・・。
その後も頑張ったが普通種が時折ポツポツと来るだけ。
上のポイントで頑張っていたY氏が観念して降りてきた。
結果は?・・・沈没!。
『終わるの?』
『いや~バッテリーも使い果たしたんで・・』
『予備バッテリーならオラが持っているゾ』
『いや~一応勤め人だし・・・』
『今夜は夜中に飛ぶかも知れんのだぞ、それを見たいとは思わんのかね?』
『悪魔の囁き!』
Y氏とのやりとりを横で聞いていた石塚氏が笑っている。
あと1時間くらい頑張ってみたいところだが石塚氏はまる二日間寝てないのを思い出し明日の差し障るといけないのでオラも終了することにしてN氏にも声を掛けた。
最後の最終奥義を試みるがノコ♂の大歯が1頭引っかかってきただけだった・・・。
片付けをしていたらN氏も降りてきた、結果は?全員轟沈!。
明日は西海岸にお連れする予定で予報は午後から曇りなんだがどうせ外れる・・・。
石塚さんもさすがに眠そうだ。
オラは高校生の時廊下に立たされても立ったまま熟睡出来る!というボルネオの原住民のような特殊能力を持っているが石塚氏といえどさすがにこれは出来ないだろう(WDだろ?)。
石塚氏をオラの家に泊めようと思っていたのだが、氏は本業のダンサーとしてのコンディションを保つ為に毎日朝晩1時間のストレッチとトレーニングを欠かさないそうでそれをするにはホテルの方が都合がいいので空きがなかったらお願いします、とのことだったので家から一番近いホテルに行ってみた。
既に夜中の2時近く・・・ねぶた祭りも近いので空きはあるのかな?
・・・と思ったら、有った!。
この時期に空きがある青森の景気に憂いを覚える・・・。
翌日(て言うか当日なんだけど)の打ち合わせをして別れた。
自宅に戻りチュウ(オラのペット)の飲み水と餌を補給してケージの扉を閉めた。チュウは『遅くに帰ってきたと思ったら俺を遊ばせないで寝るつもりかっ!』てんで大暴れしたが無視して『済まぬ!』とだけ声を掛けて寝た(以下続く・・・)。
【採集家T-TOP石塚氏来青③】H.24.8.3
石塚氏を乗せたオラの車が現場に着いた。
氏にポイントの説明をする前に氏から質問された。
『え~っ!こんな所で本当にオオクワ採れるんですか?本当に?』
氏が驚くのも無理は無い、だが写るんです・・・じゃなくて『採れるんです、ハイ!』。
ここは見晴らしが悪く、木に囲まれていて光りを通せる空間は大分上になる。 だけど採れるその理由はと言うと・・・。
➀すぐ側に産卵木がある(枝の部分枯れが主体)。
②沢筋に沿ってオオクワの通り道になっているので上下から渡りのオオクワが引っかかる。
そんなこんなで今現在では青森で最も簡単に数が出るポイントであることを説明した。
しかも、木に囲まれて標高も低い為ガスが出にくく、風に強く、月の影響も多少防げるのである。
今回残念ながら満月廻りなので、月が出てても勝負できる場所はここしかない!ということでお連れしたこと、雲がかかればほぼ確実にオオクワが来ることを説明した。
石塚氏は『へ~!』っと感心していた。
続けて、春にここを調べた際に見つけた産卵木の方向などを指で示していたら、氏が木を見るために動き出した。
そのお話だと私の海外採集の経験から言うとまず間違いなく半径200メートル以内に発生木がありますよね、ウチのフィリピンスタッフを連れて来て木に登らせればウロに居るオオクワもその越冬場所もすぐに見つけられるかも知れませんよと言った。
しかし、ここは国立公園内なのでうかつに中に入ったり木に登ったりはできないこと、そしてここは採集し易いが発生の木が殆ど枝の部分枯れであり沢筋の上下からの渡りを捕まえてしまうこともあろうが、調子に乗ってブチ抜いていれば一気に枯れてしまう恐れがあるため仲間内では間を置いて必要数だけ採ろうと打ち合わせている場所であることを説明した。
その後も石塚氏は熱心に木を観察していたが、戻ってきて彼が雇っているインドネシアとフィリピンの現地スタッフの違いを教えてくれた。
インドネシアのスタッフは基本的に真面目なんだが割とビビリで、そこのブッシュの先の木を見てこいと言ってもブッシュの側まで行って
『ボス!道が無い、危ないヨ!入れないネ』
と言って帰って来るし
『疲れたネ、ボス休もうヨ!』とか
『腹減ったヨボス!食事しようヨボス!』とかすぐ言うんスよ~(笑)とのこと。
その点フィリピン人スタッフはあそこの遠い山のてっぺんにある木を見てこい!というと目の前に激流があろうと岩壁があろうと一直線にダ~ッと凄い勢いで行きますよ!と言う。
連中はね、疲れたとか休もうとか腹減ったとか、俺がメシにしょうやと言わない限り絶対に自分から口にしないし文句も言いません。
何故こんな違いがあるかというと国民性もあろうが、根本的にフィリピンの方が貧しいからなんですとのこと。
氏によるとフィリピンでは一日の食事の回数の指数が0.9回だそうで全国民の平均で1日1食食べれないんだそうだ。
だから農業手伝いや道路工事などの一日の平均的な労働報酬の倍近くを石塚氏はキッチリ支給する上に、与えた目標をクリアしたりするとボーナスまで出すので命懸けで取り組むそうだ。
『但しね~金次第で平気で裏切る連中でもありますがね~へへへッ!』。
それから彼らが何故あれほど木登りが上手かという理由も聞いた。
連中は日常生活の中で高い木の上にある木の実などを採る為に毎日のように木登りするというのもありますが、彼らは貧乏なので靴が買えないから裸足なんですよ。
だから足の指が子供でもガ~ッと開くし、器用でして足の指でも木を掴む感じなんですよ(ホエ~!敵わない訳だ・・・)。
日没も迫る頃そろそろ灯火セットを組もうかという頃に十和田市のN氏が立ち寄った。
石塚氏に紹介し、暫し雑談の後で彼の勤め先で作っているパンを大量に差し入れしてくれた。彼はオラん所が沈没して自分の所でオオクワが採れたら石塚氏にプレゼントしようと考えていたらしく、その為だけに自分が注力している主戦場を離れて応援に来てくれたようだ・・・。
心優しい気遣いに頭が下がる・・・。
『このパン美味しそうですよね、頂きましょう!』と石塚さん一口食べて『あっやっぱり旨いですよコレ!』と感心してました、この場を借りて御礼申し上げます。
灯火セットを組み、その組み合わせの理由を石塚氏に説明する。
本来この場所なら軽量灯火セット50ワット2基程度で充分なのだが、氏に色んな組み合わせとその効果の違いを見て貰いたかったので敢えて50ワット1基とHIDランプ400ワット緑球広角1基でセットアップしたことを告げた。
ここでオラの持っている灯火は以下の通りなので参考に紹介する。
➀灯火総研製2012年版ライト(紫外線6200ケルビンの強化バルブに変更)50ワット2基。
このライトの長所はまず軽いので持ち運びに便利で、車で入れない場所にもリュックに詰めて持って行けること。
30ワット50ワット切り替え可能で絞りが付いているので広角にも侠角にも手元で操作可能。
防水仕様なのでかなりの豪雨でも使える。
そして師匠伝来の必殺採集奥義『秘技・パカパカ』も出来る!(非公開、石塚氏には教えたけどね!)。
このライトの色は青っぽく雑虫の寄り、殊に蛾は恐ろしいくらいに寄るので雑虫屋にもお勧め。ガスった時もOKだし使用頻度は高い。
その他虫を狭い範囲にピンポイントで落とすことにも使えるので便利だ。
弱点は価格が高いこと!とバッテリーの持続時間が短いことくらい。
(灯火総研さん、大宣伝しておきました!次の買い換え時に値引き・・・してくんないかなあ・・・)。
石塚氏が自身のHPで最新のライトと書いていたのはこれのことです。
②HIDランプ400ワット緑球広角×1基。
師匠から貸与されている愛機。
とにかく虫に愛されているライト!よく落ちる!最も使用頻度が高く、小場所から中程度の場所までエリアを選ばない。
広角のボワ~ンとした柔らかい光というのが実はお味噌で、他のライトで引き寄せられてもこのライトで落ちる!という感じ。
目視では余り遠くまで光りが届いてないように見えるが実は緑球なので届いている。
③HIDランプ400ワット緑球侠角×1基。
400ワットながら侠角なので強烈!推定5~600メ~トル先の虫にまでアピール可能。
石塚氏が今回最も興味を示したのはこれであり『うお~!これっカリマンタンに持ってったらどうなるんだ~?持って行きてェ~!』と絶叫してましたね。
④HIDランプ1000ワット白球狭角×1基。
恐怖の大爆弾!使い方を間違えると成績が落ちるという諸刃の剣。
これが4基あれば草野球ならナイターで試合が出来るってくらいの代物だ!。
オラは大場所と震災時に震える民を暖かく照らす為に使用予定。
使用頻度は余り多くなく、遠い所に居る虫を引き寄せる役割に使用。
⑤旧ナショナル製5ワットハンディライト(蛍光灯切り替え付き)×2基。
主に撤退時の蛾を引き寄せる役割に使用。
しか~し実はスペシャルテクニックにも使えるので侮れない兵器なのである(非公開、石塚さんには教えたけどね)。
その他ブラックライト等も持っているけど使ってないのでこの辺は割愛。
時間になったので点灯を開始した(以下続く・・・)。
【採集家T-TOP石塚氏来青②】H.24.8.2
石塚氏の愛車をオラの自宅前に置いて早速山へと出発。 まず最初に向かうのは七戸町の山である。
ここでヒメオオのルッキング採集を石塚氏に楽しんでもらおうという訳だが、一つ問題が・・・。 暑いんである(当日33℃を超えていた)・・・。
ヒメオオシーズンにはまだちょっと早いかな?ということもあるが、気温が27℃を超えた当たりで奴らはトコトコと木を降りて土中や枯れ葉の下などに潜り込んでしまう。
朝なら採れるだろうが既に午後4時を回っており時間帯的に一番厳しいところ、氏にはこの旨説明し、採集出来ないかも知れないことを告げていた。
ポイント入りして最初の柳はいつもヒメオオが付いている木なのだが、見てみたらヒメの姿は無く、今年囓った跡も見当たらない・・・。
(やはりまだちょっと早かったのか・・・不安になってきた・・・)。
1本、また1本と木を見ていくが姿が見えない。
石塚氏に『な~んだ』と言われるかな?とか考えていたら、氏は夢中になって木を見ている。
『ここのヒメオオはどんな木の樹液を舐めているんですか?』と聞かれた。
オラはどんな木の樹液を舐めているかは大体知っているけどその木の名前は殆ど知らない。
本にでも書いて出版するなら知らないとまずいだろうがオラは単に採る人だから、自分でこの木だと分かれば良い、とやってきたので実際にこの木ですと見て貰うことにした。
そしてヒメオオは基本的に柳を囓っているが採集ポイントにより囓る木が変わったりすることと、オラが知っている全ヒメオオポイント中、ここが最も多様な木を囓るポイントでありその数約9種類であることを伝えた。
氏に囓り跡が付いた木を見せながら進むが『関東では見たことが無い木が結構ありますね~』と言い、柳も何種類かあるようで葉先が縮れたような柳に付いていたことを見たことがないこと、葉先は似ているが木肌がゴツゴツしたものには殆ど付かず滑らかな木肌の若木に付く(大木には付きにくい)ことなどを説明した。
するといちいち『へ~!そうなんですか~!』と大きな声で感心してくれるので何とか1匹見せてあげたい!と気が焦る・・・。
間もなく山の頂上付近・・・又毎回付いている木の場所まで来たので車を降りてチェックすることにした。
覗き込んでみたら居た!やっと1匹見つけたので石塚氏に告げた『居ましたヨ~♪』。
すると石塚氏は勢いよく駆けつけ例の甲高い大きな声で叫んだ『あ~!居た~!本当だ~!すげェ~!すげェ~!』
『さあさあっど~ぞ摘んで下さい♪』。
暑かったので、この場合木の上や葉先には居らず、下の下草に隠れているような部分についているのでは?と考えていたらその通りだった。
氏は一旦車に戻り愛用のデジカメを取り出してきた(それを見た瞬間オラの目がキラッと光ったのは言うまでもない、出たァ~!って奴だ)。
撮影を終えてヒメを掴んで出てきた氏のデジカメを初めて文明機器を目にした裸族のような目付きで眺めていたら説明してくれた。
『このデジカメはですね~パナソニックの〇×(忘れた)でして、ミクロとマクロの性能がハンパないんですよ!』。
そう言って今撮影したばかりの画像を見せてくれたが『うおっ~!キ・レ・イ!ハンパねェ~!』今度はオラが叫ぶ・・・。
大変だ!暫く発作が治まっていたオラの欲しい欲しい病が再発しそうだ~!。
その画像はオラの心をかき乱したが、採集!採集!と心を静めてまた車を走らせた。
山の頂上を過ぎて今度は下り・・・また毎回付いている木の場所に着いた。 ここも下草がきつく、期待出来る・・・と見たら居た!。
『石塚さ~ん!居ましたヨ~、ペアで~す!♂が上に乗ってますよ~!♪』。
『あ~!本当だ~!ペアだ~!すげェ~!』氏の絶叫が山にこだまするかのようだった。
再び撮影を終えてペアを掴んできた氏の手から見せられたヒメだが♂は中々の大きさだ。
この山は数は採れるが型は小さめが多いのでラッキー・・・とよく見たら『この♂かなり太いですヨ』
すると石塚氏も『♀もBだけど、かなり大きいんじゃないですか?コレ!』。
氏から手渡されたメスは喧嘩か、かなり固い産卵木でも囓ったか、左顎が根元から、右顎が半ばから折れていたが大型だった、後で測ったら39㎜弱だったので完品なら確実39㎜UP・・・惜しい!)。
数こそ見せれなかったがこのコンディションで姿を見せられればまずまず第一目標はクリア!と言ってよかろう。
陽も暮れかかってきたのでお次、オオクワ狙いのライトトラップの為に移動開始!車中では石塚氏のマシンガントークが始まった(続く・・・)。
【採集家T-TOP石塚氏来青!➀】H.24.8.1
ネシアやフィリピン、はたまたスリランカなどでのいつ死んでもおかしくない命懸け採集で有名な採集家T-TOPこと石塚氏から電話があった。
『帰国しました~、来週に青森に行きたいんですけどー!』。
以前から何度も電話で色んな話しをしている内に青森に興味を示され、来たいという話はあったが、半ば実現するとは思ってなかった。
何故かと言うと、氏はメチャクチャに多忙な方であるからだった。
事実今回来青する前のまる二日間寝てなかったようである・・・。
今回氏が語った来青理由とその優先順位は次の通りだった。
➀オラに会いたい(社交辞令でしょうがこう言われたらオラは良い旅にするために最大限の努力をせねばならぬ)。
②オラが持っているライトトラップの道具5機種6基の使用方法、実際の点灯している様子、虫の集まり方、等々の観察。
③青森のフィールドの特にどんな樹種にどんな虫が来るのかの観察。
④実際の採集、特にミヤマシャワーやオオクワの飛来を見たい。
というところであるようだった。
お招きするこちらとしても良い勉強になるのは間違い無い(と言うよりこちらの方が勉強になる)。
二人の共通点は長電話で、興が乗ると話しが止まらなくなること・・・どちらかの携帯電話の電池が切れるまで会話し、その後充電器に携帯をブチ込んでまた再開!を繰り返す。
オラが楽しみにしていたのは。
➀石塚氏に会うこと(氏の裏表の無いピュアな性格が好きだから)。
②氏の多分持ち込んでくるであろう採集道具やその使い方をチト拝見。
③こちらから要求はしないが、出来れば氏が木登りするところ(その技術)を見てみたい。
④氏が期待するミヤマシャワーやオオクワの飛来を見せてあげたい(だが、満月廻り・・・条件が揃うことを願うのみ・・・又は揃わなかった時に何をすべきかをお見せしなければならぬ)。
⑤恒例の現地での面白い経験談を拝聴する。
といったところだ。
7月30日午後1時~2時到着をめどに打ち合わせたが、氏から途中で電話が入った。
『震災復旧工事とやらで渋滞してて眠くなったので仮眠したら二日間寝てなかったんで1時間も寝ちゃいまして遅れます!』とのことだった。
フィリピンの山中で銃撃されても生還したカブクワ界の至宝を国内の高速道路で『高速道路の★』にさせるわけにはいかない!ゆっくり来て下さいと告げた。
やがて氏が待ち合わせ場所に現れた。
『いや~初めまして石塚です!』いつも電話で聞いていた甲高い声が駐車場に響く。
身長178センチくらい?ダンスで鍛え上げられた体は写真で見ていたより更にゴツイ!。
ガッチリと握手して挨拶を交わした。
以下同氏と過ごした濃密な二日間を何回かに分けてダイジェストで公開します。
【青森のミヤマ】
先日地元紙に72㎜台のミヤマ♂が新郷村で採れたと載っていた。
と同時に過去最大で更に巨大なものが採れたことがあるように書いてあった。
この件について詳しい人に聞いてみたら『それ、多分現物が無いと思いますよ』とのことで話し半分に聞いておいたほうがよいと言う。
ミヤマは青森の場合灯火採集だと66㎜を境に採れなくなる。
68~69を採ったとなったら『おォ~!』である。
では、70UPは居ないかと言うと居るんだな、これが・・・。
オラの師匠はいとも簡単に70.2㎜を街灯採集で抜いてきた。
(街灯で青森の70UPを抜いてくるというのが凄いと思うんです)。
だが、青森のミヤマでなかなか70UPの声を聞かないのはルッキングで樹液採集をする人が少ないからだと思う。
アカアシで48~49㎜を灯火採集で採ろうとすると苦労するが樹液採集なら51㎜までなら毎年採れるんである。
師がヤナギにミヤマが目測50頭以上付いているのを確認してからライトをぶっ放しても1匹も飛ばなかったと言っておられた時があった。
ミヤマはオオクワの♂のように定住者じゃなくジプシー生活者だからその内にライトに引っかかることはあるだろうが、餌にかぶりついているときはやはり飛ばないので大型を採る場合にはけっして効率の良い採り方とも言えないと思う。
今日初めて来店してくれた方が居たのだが、樹液でミヤマ専門に採っていると言う。
『樹液でミヤマ専門?・・・もしや、あなた・・・』と思ったらやっぱりで、今年自己ベストの73㎜を採ったと言うではないか!。
今まだそれを持っているというので今度見せて下さいとお願いした。
青森産で73㎜と言ったら、北海道の76㎜に匹敵するか?という代物である。もしも青森産で75㎜なんてのが採れたら宮崎の77に匹敵か?・・・。
青森産は巨大産地よりもー3㎜くらい引いていいのである・・・。
【下北紀行】
一昨日が津軽半島で昨日は下北半島・・・東へ西へ(By井上陽水)だ。
眠い目をこすりながら中年ヒゲオヤジは今日も行く。
腹が減っては戦はできん、まずは『産まれた時からどんぶりメシ!』の半田屋で腹を満たす。
今回の目的は
➀むつ市で斗南牧場ヨーグルトを食す!。
②本州最北のオオクワ確認の為ポイントの絞り込み。
③レア普通種(言い方が変?)2種の採集。
④大師匠へのお土産確保。
の4点である、さ~て行ってみっか。
野辺地町を過ぎると直線道路が延々と続く・・・直線道路になると思わず歌いたくなるあの曲・・・。
『高速ゥ~道路ォのお~星~♪』
まずはむつ市に入りヨーグルトを食す、独特の風味と酸味が堪らない!。
続いてまずはオオクワポイント捜し。
津軽半島では反時計回りで調査中なのでこっちは時計回りとした。
その理由は?と言うと・・・特にない・・・気分である。
今回太平洋側の林道からまさかり半島中央部へと侵入していく予定。
この林道は路面がなかなかいい!津軽半島とは大違いだ。林道を進むと段々木が大きくなるが鬱蒼としている。
餌木はある・・・産卵木もまあ・・・ある・・・。
だが沢沿いの空間は気に入らない。そして決定的なものが見当たらない・・・。峠付近まで行き着いたら急に開けて建設物が出てくる。
ここは立ち枯れはあるものの乾燥しておりオオクワなど入っているはずがない。
で、今度は下り始めたわけだが、ここから様相が一変してきた。
おっ・・・おおっ・・・おおおお~!いいでばス!(いいじゃないかの意)。
さっきまで見当たらなかったものも見える。
だが、肝心な爆弾場が無い!。
うわ~っここで開けた場所あれば!というような肝心な場所でポイントになる場所が見当たらない。
降りきる前でやっとポイントを見つけた、良し!ここなら出来る!。
そこから爆弾場が次々現れ、やってやれない事はないと言う場所を含めて6~7カ所チェックし、カーナビに登録した。
8月はここで勝負だな・・・。
一旦県道に出て、そこから今夜の爆弾場へと向かうために又林道を登る。
こっちは急な傾斜の林道なので先日の豪雨で荒れに荒れてる。
やがて雨が降るとブレーキ踏んででも滑り落ちていくという噂の粘土質の路面に差し掛かったんだが、運良く雨が降っていた・・・。
タイヤをなるべく端の引っかかりそうな所に乗せて尺取り虫のように進んで突破した。予定より大分遅れてポイント着、レア普通種ゲットに燃えてライトオン!するがなしのつぶてで何にも来ない・・・。
ここで粘ってても駄目だ・・・ポイントをミヤマ場に変えて大師匠のお土産を採りにいくことにした。
ミヤマ場に着いたら今度は激しいガスに見舞われた。
あの手この手でミヤマをかき集めたが全部で二十数頭と、貧果だ。
この中から持ち帰る♂を5頭選び、次は♀・・・とここで気が付いた。
黄紋消失型の♀が多い!。
♀十数頭の内3頭も居た。
北に行くほど多い・・・なるほどそうなのかも知れないと思った。
午後11時を過ぎているので帰路につく。
➀番・・・クリア!
②番・・・クリア!
③番・・・沈没!
④番・・・クリア!・・・ということにしておこう・・・。
成果としてはお粗末な面が否定できないが、又ヘラヘラヘラクレスで帰った。
幻のオオクワの治療効果はすさまじいものがあるんだね・・・。
蛇足・・・青森市ではカブトムシが最盛期に入ってます。
樹液酒場に行ったら1本の木当たり20~30匹着いてましたね。
3年前に蛹化時期の長雨で絶滅寸前か?というほど激減したカブトも例年並みに完全復活というところです。
【オオクワ採集最後の難関】
3年掛かって一つの壁を突破し幻と呼ばれたオオクワをやっと見ることが出来た。
しかしこれはかつて居た!という確かな情報があったから執念さえあれば誰でも成せることでもあろう。
ここからが、真の正念場!。ここからが本当に難しいのは承知の上で挑戦だ。
青森県津軽半島と下北半島にオオクワは居るか?・・・である。
どちらも半島の根元で森が古来分断されており、居たらどんな形や特徴を持っているか分からない。
普通のオオクワかも知れないが、何かしらの特徴を持っていたら堪らないだろう・・・。
偉大なる師匠達の先達諸氏ですら成し遂げられなかったんだから何年かかるか分からないけど実行あるのみだ。
これも調べ始めてから3年目だが、本格的には2年目だ。
何故今までこれらの地での棲息確認が遅れているかというと。
➀生き虫屋が殆ど行かない。
②現地の人は虫に無関心。
この2点が大きいだろう。
今期一つはやっと達成したので休店日は遠方採集と調査に使う!と修正した。
そこで7月23日午前中虫の世話をして午後から津軽半島へと向かった。
津軽半島は樹相が悪い・・・元々針葉樹が多い上に木が切られて2次林だらけだ。
昨年からむつ湾側の根元から調査を始め、片っ端から林道に突っ込んで行き環境を調べることを繰り返して今年中には半島先端までは終えるつもり。
本当はあちこちに行かず、ここだけ集中的に行けば結果は早く出るのだろうがそうもいかない理由がある。
➀商売上の虫を採らなければならないこと。
②遠い事。
③あきっぽい性格のため・・・。
津軽半島へのアクセスは以前は悪かったが今はバイパスが出来て大分楽になった。
直線道路を走っていたらディープパープルのハイウェイ・スターを歌いたくなった・・・。
『高速ゥ~道ゥ路の~星~!』(王様直訳版)。
オラも行ってみようかな?とこれを見て考えたそこのあなた!津軽半島の林道は半端無く荒れてます。
オラは採集の為に昨年車を新車に買い換えましたが車屋には一番丈夫なタイヤを履かせてくれたまえ、という注文をしました。
陸の孤島の林道深くでタイヤがバーストしたらアウトです、誰も来ませんし携帯圏外ですからJAFも呼べません近くにいるのはプーさん(熊)だけです。 オラの新車は既に傷だらけ泥だらけです・・・。
この日、ブナの原生林を見つけた・・・。
津軽半島でこんなところあったんだ・・・。
でも、何か微妙・・・。
湿度は問題無いが、ヤマセの影響を受けるのだろう。
標高200メートル前後と思われるが十和田湖なら700メートル付近の植生とよく似ている。
餌の木・・・ブナ林の縁にはあるけど中には無さそう・・・立ち枯れ・・・見た限りでは眼に入らないが原生林だからどこかにはあるはずだ。
林道最深部まで行くしかないな・・・と車を走らせていたら落石があり進めなくなった。
道具さえあれば突破できそう・・・ということで本日の調査はここまで。
帰路、爆弾かけれそうな場所をカーナビに登録してきた。
夜は主戦場に向かいオオクワ♀2頭。
明日は下北半島に向かう予定。
【ミヤマ天国・北海道長万部の思い出】
小学校1年から6年までの6年間を親の仕事の関係で長万部で過ごした。
自然が豊かな時代で晩春から初夏にかけて、浜に行けばサバに追われたカタクチイワシが打ち上げられるのでバケツを持って拾ったし足で砂浜を掘ればホッキ貝やアオヤギ貝がなんぼでも採れた。
何気ない水路にイトヨだかトゲウオだかが居て、早春には紋別川という川にキュウリチカという魚が産卵のために遡上してきた。
余り食べて美味しい魚ではないが、当時貴重なタンパク源であった他に1シーズンに何匹突けるか?でガキ仲間の間の格が変わるから雪が残っている頃から雪玉を作ってそれにヤスを投げて当てる練習をしたもんだ。
牧場に行けばベコの糞を棒っきれではがすとダイコクコガネ(又はミヤマダイコクであったかのどちらか)がなんぼでも居た。
北海道と言えばミヤマクワガタである。
ミヤマは今でも宝庫なのだが、当時はケタが違った。
どれくらいかと言うと、数や大きさで示すのは面白くないからある実例で説明すると・・・。
旧国鉄職員の木造平屋建ての官舎があり、そこに友人が住んでいたが、玄関前の階段代わりに角材を敷いていたんだな。
その材が腐食してボロボロになったんで新しいのと取り替える、と剥がしたらでっかいミヤマの新成虫♀が出てきたりしたもんだ。
人が毎日踏みつけている場所にいつ産卵したんだ?よく蛹化できたね?今考えると不思議だが、要はどっからでも出てきた。
長万部ではミヤマのデカ♀を『ババ』と呼んでいた。
町外れに牧場があり、そこの湧き水がメチャクチャ美味しくていつも近くに行くとその水を旨い旨いと飲んでいたんだが、今考えるとあれはベコの水飲み場だった・・・あの味の決め手はベコのよだれだったのかも・・・。
その牧場の一角に鉄線で囲まれた所があり、そこに当然ベコが居るわけなんだが、真ん中らへんに数本生えている木の1本にウロが空いている。
その中に手を突っ込むといつも必ず何かしらのクワガタが入っており、当然ながら忍び込む訳だ。
この鉄線にはベコ脱走防止のために電流が流れているので、棒ッ切れでこれを押し上げて侵入するんである。
あるとき又忍び込んでウロに手を突っ込みクワガタを採っていたら、♂のベコがオラめがけて突進してきたことがあった。
驚いたオラは夢中で逃げ柵の外に逃れようとしたが、電流のことを忘れて鉄線を手で掴んでしまい、ビリビリと感電してしまった。
暫くしてから、この電流をバッタに浴びせたらどうなるのか?と思いつき、側でバッタを捕まえてその足を持ち鉄線に押しつけたら、バッタを通じて再びビリビリ!と感電した・・・オラはバカだった・・・。
オラの以前勤めていた会社の同期T浦君が店に遊びに来たとき『昔のクワガタはでっかかったよね』と言ったので、そこまではオラもウムウムと聞いていたが、T浦君が俺が採った奴で一番でかかったミヤマは10センチ超えてたよ・・・と言ったのでオラはそれはあり得ないからね、と忠告した。
しかし、T浦君は定規を見ながら『い~や!これくらいは絶対あったんだ!』と抵抗したのでオラは分かりやすいようにこう警告した。
『お前ね、それは身長3~4メートルの日本人が居た!って言ってるようなもんなんだよ!』っと。
➀昔のクワガタは確かに大きいのが居たが、子供の頃は体が小さいから更に大きく見えるもの。
②有り得るとしたら外国産又は外産との混血雑種だが、当時外産は入って無かったから➀で決まり!と告げた。
しかし、T浦君『う~ん、あったと思うんだよな~』。
『まだ言うか!』。
いつの日か年老いてしまう前に長万部に行ってミヤマを採集してみたい・・・。あのご神木は今どうなっているんだろう?。あの川にまだ魚は居るのか?。あの時代にライトトラップがあったら一体どんなことが起きたんだろう?・・・。
【7月19日採集】
大師匠へのお土産を採りにいわき山に行きました。
下では無風で暑かったのに、さすが独立峰!登って夜になったら強風で寒く沈没しました。
何~も採れませんでしたがヘラヘラして帰ってきました。
幻オオクワのおかげですが、大師匠にはすみませんでした・・・。
二日走って何の成課も無かったんですが、いわき山から見た星空は見事なもんでした。
子供の頃は平地でもこれくらい星が見えたんだけどな・・・。
【7月18日採集】
西海岸にオオクワ調査とミヤマ採集に行きましたが、先日の豪雨で各方面土砂崩れがあり主要ポイントへの道路は全部通行止めで入れずただドライブして帰ってきました。
帰路街灯を覗いてきましたが何も居ません。
ただ行ったら手ぶらで戻らないのがオラでして、山菜ポイントとクワガタ採集で入れない場所は確認してきました。
【トラ・トラ・トラ 続編】
最強の助っ人Y氏とは午後7時に入り口で待ち合わせとしていたが、オラは午後6時に現場入りしていた。
前日の豪雨で土砂崩れその他で入れない可能性もあったし、林道最深部に至る途中で昨年土砂崩れしたところが昨年はそのまま放置され『危険・進入禁止』のテープが張られたままだったのがどうなったか確認したかったからだ。
上がってみるとその土砂崩れは片づけられていた。
そこから2キロほど上には行ったことがあるが、そこから先は路面に三角石がゴロゴロしてくるので乗っている車が普通車だった昨年までは行ったことがなかった。
あの先にもポイントはあるか?樹相も見ながら進んでみることにした。
だが、行けども行けどもポイントになる場所は無く、道はどんどん悪くなる・・・。
夢中で探し回ったがこれ以上進んだら切り返しできるところが無くなったら戻れなくなってしまう(因みにY氏に聞いたらこの先は彼の愛車スズキジムニーでもスタックしてしまうような道なので深入りしない方がいいですよ、とのこと)。
ふとここで我に返ったら待ち合わせの時間が迫っていた。
『しまった!遅れる・・・』。
慌てて引き返したがスピードを出すと車がバウンドして爆弾の球が切れてしまうかも知れない。 携帯電話は圏外で、連絡もできない・・・。
時刻は間もなく7時半・・・すると目の前に見覚えのある車のシルエットが・・・Y氏だった。
先に現場入りして下見していることを告げていたが、集合時間を過ぎてもオラが現れないので機転をきかせて上がってきてくれたのだ。
Y氏はこの辺が今時の若者に無い部分を持っている。
遅刻を詫びて早速練りに練った作戦のミーティングに入る。
Y氏に入ってもらう予定ポイントの説明、照射方向、終了時間を告げてオラの400ワット緑球のライトを貸与した。
オラのターゲットは勿論オオクワで、あとミヤマの♀が採れたら5~6頭欲しい、他は全部要らないからY氏が選んで持ち帰っていいというお決まりだ。
今回Y氏にはオラの指定ポイントでじっくり粘ってもらうが、オラは2カ所を状況を見ながら攻める予定だった。
だが、ここでY氏から報告があった。
さっき時間が過ぎても鈴木さんが来なかったので一度上がったんですが、川っぷちに変な人が車で来てましたよ、と言う。
そこはオラがこの日最初に爆弾を掛ける予定のすぐ下だった。
この林道で夜に他人と遭遇したことなど無い。
時間が8時近くになったので作戦開始!となった。
『ど~れ始めるか!一発で決めたいね!』とY氏に声を掛けたら、Y氏は疾風の如く山を駆け上がって行った。
さっきの変な人・・・が気になり見に行った。
場所も知られたくないのもあるが、本当に変な奴だったら邪魔も悪戯もされたくない。
すると真っ暗な中にそいつはまだ居た。
頭にヘッドライトを付けてこちらを黙って見ている・・・。
この近くには養蜂業者が春にミツバチの箱を持ってくるが、この時期この時間に養蜂業者があんな格好でこの場所で何か作業などする訳が無い、ハハ~ン密猟者だな・・・。
気持ち悪いので最初のポイントは諦めて師匠方伝来の場所で勝負することにした。
この場所ははっきり言って辛い場所である。
昔は普通種もバンバン来たらしいが、今ではいつやっても5~10頭の持ち帰る気にもならない小型クワガタばかりで疲れが倍増する。
Y氏は言う、こんなところは二股掛けないとやってらんないですよ!と。
だが時期的に山菜はいいのが終わっているし明るい内から入ってヒメオオやアカアシのルッキングにはまだ早い。
アカアシやヒメオオはまだいるんだが、餌が豊富すぎて飛ばないようだ。
しかも青森県有数のプーさん生息地帯だとも聞く薄気味悪い場所なんだ。
Y氏にはここのオオクワの飛びやすい時間帯は不明だけど一般的には8時40分~9時20分くらいだからその時間帯は集中して欲しいとお願いしていた。
8時近くになっていた頃爆弾を点灯した。
使用爆弾は400ワット1基と光量の小さい軽量爆弾をチョイスした。
狙う方向に主に400で勝負し、軽量1基はその反対方向、最後はすぐ側に落とす為に主に使用と決めていた。
この場所は4方向照らせるが、廻りの木々が生長して生い茂り光が直接通る方向は一つしかないんだが、これまでの経験からこの方向ともう一方からは絶対に来ない!と踏んでいた。
A方向かB方向、可能性のあるのはこの二つ。
そしてA方向から普通種の飛来が多いがオオクワはある理由からB方向から来ると読んだ。
そこでメインライトは主にB方向に向け時々位相を変える・・・というのが今回の作戦。
8時に近くなった、ライトオン!。
まず普通種が飛んで来たが、これはすぐ止まるんだよなと思っていたらやはりすぐ止まった。
沈黙の時間が過ぎるが手足は休めない。
五感を研ぎ澄ましながら、ゴールデンタイムに突入した。
ゴールデンタイムに入って十数分後メインライトの位相を変えた瞬間その時に奴は突然来た!。
『来た!幻のオオクワ♂だ!やっぱりまだ居たんだ!』
一瞬目眩がした・・・。
こいつに遭うために3年掛かった・・・オラに遭いに来てくれた・・・。
師匠が住む青森市方向にこのオオクワを振りかざし『師匠!居だ~!』と思わず咆吼してしまった。
やはりこいつはB方向からやってきた・・・。
少し落ち着いてから冷静になるとふと思った。
♀だ!♀を採らないとまた幻になっちまう・・・とやや焦りを覚えたがすぐ考えを改めた。
今年駄目なら来年採ればいいさ・・・と。
とにかく今日を全うする、再び集中したがその後飛来は途絶えたままだった。
Y氏に告げた終了時間が近づいていた、彼の方はどうなっているんだろう?♀を採っててくれないかなあ・・・そんな都合のいいことあるわけないか?とか考えていたら何か飛んで来た。
♀なんだがミヤマとは飛び方が違うような・・・こんな時間に飛ぶ♀・・・オオクワ♀か?。だがそいつはB方向左の立木に突っ込んで行ってその葉に止まった、姿は見えない。
8メートル竿で掬ってみるか?しかし失敗したらおさらばになるある状況があったので止めた。
最後にそれを落とせるかも知れない手段がある、脅かさないでそれに賭けることにして続行した。
Y氏に告げていた終了時間になり彼が降りてきた。
『どうだった?』と聞いたら『いや~』と言ってしかめっ面をしていたので駄目だったんだと理解してたら貸し出していたルアーケースを差し出して
『一撃必殺を決めましたよ!』と言う。
何の事?とか思いながらルアーケースを見たらミヤマの♀が入っていたのが目についたがその中の♀の翅に筋が入っていた!
更によく見ると大型ミヤマ♀だと思っていた個体の翅にも筋が入ってる!。
『オオクワ?♀?採ったの?』。
『嘘だべや~!これ幻のオオクワだぞ!こんなことがあるのか?』と叫んでしまった。
どうもY氏は感情の高ぶりを抑えるタイプの人らしい。
なんてこった、明日オラの頭に隕石が落ちてきて死ぬのかも知れない・・・。
と・・・喜んでばかりいられない。
Y氏に飛んで来た時間と方向を確認してデータを取る。
完全一致・・・B方向の上で奴らは繁殖していると確信した。
もういい!もう充分だ!撤収作業に入ることにした。
作業しながら、Y氏にあそこの木に怪しい♀が突っ込んでいったんだよと説明し、最後にそれを落とせるかの最終手段を試みるから見ててねと頼んだ。
半ば期待せず最期の明かりを落とした瞬間Y氏が叫んだ『居た!居ましたよ!』。
マジ?信じらんねェ・・・。
帰路一番近くのコンビニに寄り二人でジュースとコーヒーで祝杯を上げた。
オラが指名した最強の助っ人はやはり最強だった、最後までいい仕事をしてくれた。感謝に耐えない。
彼は採集スタイルが確立しているので仕事が早く的確だ。
疲れも忘れて話し込んだ。
彼は自分の採集の為に今は既に北海道に居るはずである。
師匠はもう寝ている時間・・・明日報告するのが楽しみだ。 『光有れ!』
店に見に来れない方の為に画像を貼りました。
極太や大型好きな方から見れば何だこの貧弱なオオクワは?と思われるでしょうが、オラには最大の憧れのオオクワでした。
そして、間違いの無い純粋国産の天然個体であります。
師匠に改めて聞いたらこの生きたオオクワが人の目の前に出てきたのは実に10年振りとのことでした。

採集した幻のオオクワ♂53.6㎜中歯型。 眼状突起が滑らか、全体細いが頭が特に小さい。 頭部と胸の長さが短くそれに比して胴がやや長い。 今年採集した十和田湖系の中歯♂と比較してもやはり顔が違う。 大歯になった時にどうなるのか今から楽しみ・・・。

幻のオオクワ♀42.2㎜ 胴が細いが胸は大きく顎は他の2♀より太い。

幻のオオクワ♀34.2㎜ 異様に細い。

幻のオオクワ♀42.4㎜ 全体が青森♀として太目。
【幻のオオクワ展示します(期間3日間限りですよ)】
幻のオオクワを7月20日~22日の3日間だけ店内に連れて来ます。
見てみたい方はどうぞお越し下さい(その後産卵セットに入りますんで)。
多忙につき本日これにて御免仕る・・・。
【トラ・トラ・トラ・我、幻のオオクワ採集ニ成功セリ!】H.24.7.18
師匠から教えられ、師が採集した個体の標本を見せて頂き、十和田湖系とも白神系とも『顔が違う』とされたオオクワをついに採集した!。
師匠達が最後に採集に成功してから何年経つんだろう・・・8~9年振りか?。
その後は誰も採ってない・・・。
師から教えられ、受け継いだ場所は年々荒れて、『本当に今ここで採れるのか?』と疑問を抱きつつ、かつて師がこの場所を清掃活動しながら採集していた伝統を受け継ぎ(毎年土砂が上流から押し寄せて来る)何の成果も無いまま2年が過ぎていた・・・。
オラが現役でここで採集を続ける限り、師の聖地を荒らしてはいけないと毎年雪解けと共にスコップ片手にこの土砂を片付けてきたのだが、持つ手が年々重かった・・・。
師匠方がここに残した発生木は全て何者かに割られ、師と共に再び聖地をオラが訪れた時には何も無くなっていた。
『随分様相が変わったな』6年振りに訪れたという師は言った・・・。
だが、昨年師と一緒に調査した際にオオクワ♂の蛹室と思われる跡を倒木から発見した。
『居る!まだ幻のオオクワは存在している!』と確信した。
その年の秋からポイントを精査することにした。
師伝来の場所は木が生長してライトが効かなくなっている。
加えて下流は産卵木が割られて無くなっているので、上流に活路を求めた。
ポイントを絞り出すため、ヒメオオを採りながらひたすら歩いた。
そこで、『ここが今の発生ポイントのひとつではないか?』という場所を見つけたのでライトの置き場所や照射方向などを検討した。
『来年ここで勝負だな・・・』。
7月17日・・・忘れられない日になった。
16日の豪雨の翌日、気温も上がり月齢その他の条件がほぼ整った。
『今日しかない!今日が最高の条件だ!』。
そこである人物に電話をした、八戸市の若手採集家Y氏だ。
年々林道が封鎖されて入れなくなっている場所が増えており、モタモタしてたらここも入れなくなるかも知れない。
一気に勝負をかけるべく最強の助っ人を予め手配していたのだ。
最高条件の日に経験豊富な人と一緒同時に2カ所以上を攻める!と決めていた。
Y氏は19日から北海道に採集旅行に行くことになっていたので『行くぞ!となったらその日の夕方までに電話を下さい』と返答されていた。
条件が整った17日Y氏に非常招集をかけた。
幻のオオクワ復活!。
この夜二人で採集したオオクワは1♂3♀だ!。
17日~19日までオオクワ採集に専念すると決めて店も休みにしたので多忙につき、採集詳細は後日続編で書きます。
【ターゲットは幻のクワ達】
いや~昨夜は凄い豪雨でした、駒込川脇の自動車修理工場さんが水没しかけてましたね。県内の皆さん大丈夫だったですか?。
そんな夜にオラは店が終わってから某河川敷でミヤマの♀を採りに行ってました!。
『こんなあたしに誰がした?』。
だって取引先に納めるミヤマの♀が不慮の事態で足りなくなったんだもん・・・。
そんなもん天候が回復してからミヤマ場に行けばいいべや!と言われそうだが、明日から幻のクワハンターと化してそれに専念したかったんだい!。
鉄砲水の可能性を感じながら、車は高台に置き、いざとなったら走って逃げれるように軽量灯火セット2基で勝負した。
結果は?ミヤマ2♀、コクワ1♂でした(ふひょ~足りねェ~)。
今日から幻と言われるクワガタ採集に今期もチャレンジだ。
➀オオクワ2産地
②幻の赤ノコ1産地
③オニクワ1産地
④黒ミヤマ♂♀ と色々あるがまずは➀番ですな、林道が荒れたり門で閉ざされて入れなくなった場所が増えているのだ。
採れる内に採っておかないと本当に幻になる。
さあっ!やるど~!。
と言うことで19日は休みだかんね、シャッター閉まってるけんど潰れた訳じゃないかんね。
【北の民に告ぐ、腿節黄紋完全消失型ミヤマ♂を捕獲せよ!】
標題のミヤマについてはこれまで何度か書いた。
クロアシミヤマと書けば簡単で分かりやすいんだが別種を指してしまうのでこう呼ぶほかない。足が全部真っ黒黒の黒助なんだな。
青森県内ではどこででも採集できるが、出現率は全体採集数の3~7%である。
この♀は数を採っていれば必ず採れるが、とにかく♂が採れない・・・。
この♂の採集に成功しているのは誰あろうオラの師匠ただ一人のはずで、それでも片手に足りないくらいの数しか採れてない。
それは全部小型の♂だったとのことだが、ではこのミヤマは小型に出現する特徴なのかというと大型♀は捕獲されているので???である。
先日大師匠から教えて頂いたが、ミヤマに詳しい人にこの件について見識を伺ったら出現理由は不明ながら北に行くほど出現率が増えると言うのだ。
だから北海道が一番多いとのことだが、北海道からこのミヤマを採ったという話しは聞いたことが無い。
多分気が付いてないんだろうと思う。
しかし、青森県では一番このミヤマが採れるのはこれまでの調査では十和田湖焼山地区であるが標高は200メートルしか無いのが謎であるが・・・。
これの出現理由は環境なのか個体差なのかそれとも遺伝なのか何も分かってない。一昨年採集したこの♀から採卵してブリードしてみたら今の所♂も♀も全部ノーマルだったんだが、これは出現率から言って黒♀は殆どノーマル♂と交尾している訳だから今の時点で遺伝性の否定は出来ない。
しかし、千匹ほど採卵して1匹も出なかったら遺伝性は疑わしくなるだろう。
そこで、今年はこのWD黒♀を採集したら意欲のある人に販売しようかと思う。
その他今年は強力な助っ人が現れてくれた。
福島県出身の方で、休みの都度実家に帰り年間で凄い数の採集をこなしている人だ。
この方は福島で1頭だけ紋が消えかけの♀個体を採集している。
今まで気が付かなかっただけかも知れないが年間何千頭も採集している人で消えかけ1頭というのは、北へ行くほど多い、の裏付けなのか?。
調査の協力依頼をしたら、快く引き受けて下さるとの返事が来た。
有り難いことだ。
だが、もう一人必要だ!そう、北海道の協力者が居ればもう一歩踏み込んだ調査が出来る。
北海道在住で興味の有る方は是非連絡下さい、一緒にこの謎を解き明かしてみませんか?。そして皆さん、ミヤマを採ったら必ず裏も見て下さいね。
想像ですが青森でこのミヤマの♂が採れる確率は一万分の一程度かな?と思います。それで、大型の♂を採った!なんてことになったら、生唾ゴックン!ものですぜ。
今の所このクワの♂は『幻のミヤマ』である。
【ライトトラップの勧め】
大師匠から聞いたのだが、あちらでは飼育者はどんどん激減しているが採集者は増加しているそうで日帰りで行ける好ポイントなどは明るい内から陣取りしてないと入れないケースもあるらしい。
青森はどうかというと一部の場所と期間を除けば『真っ暗』だ・・・。
でも、どこで採れるのか?どうすれば採れるのか?という問い合わせは非常に増えている。
短い北東北の夏の楽しみとしての昆虫採集が増えるのはいいことだ。
本当は街灯廻りを覚えるのが風情もあり設備投資も殆ど無くかつ楽しいものだが、いかんせん青森は元々明かりの数が少ない上に震災後どんどんその少ない明かりさえが消されているので始めたばかりの人は辛いかもね。
そこで今回の提案・・・の前に一言お断りをさせていただきます。
詳しいポイントや採り方を尋ねられてもありきたりの場所と採り方しかお答え出来ません。
それがこの世界で脈々受け継がれている掟ですので悪しからず・・・。
まして電話で聞かれてもね・・・リンダ困っちゃう・・・(古いね)。
今回のお勧めはライトトラップです。
それも、安価な手軽な奴であります。
本式に道具を揃えるとランプ、スポラートセット、安定器、発電機等々で400ワットの水銀灯1基を購入としても15万両ほど福沢さんが家出をしていきます。
そこで、200ワット程度のバラストレスタイプの水銀灯投光器です。
これなら傘もコードも付いているからネットで購入すれば1万円内外で手に入れることができるはずです。
オラ電気についてはバカだからここは保証しないが、これなら多分車のバッテリーから直接電源を取れるんじゃないかと思う(こっから先は自己責任で自分で調べてね)。
これは点灯してみると明かりがぼんやりしていて、本当に虫が来るんかいな?と不安になるかも知れないが大丈夫です。
明るければいいってもんじゃないんです、廻りが真っ暗なら来るんです。
あとはポイントの選択と気象条件、使い方次第です。
やっぱり明るい方がいいんじゃないの?というそこのあなた、甘いです。
1キロの大爆弾を購入してからオオクワ採れなくなり、静かに引退していった方がおられまして、これを当地では〇〇さん現象と言うらしいです。
じゃあなんであんたは色んなライトを持っているの?と問われればオラは商売だからと答えます。
色んな変な場所、危険な場所、条件の良くない時でもやらなければならない時もあり、使い分けしなければならないからです。
事実県外の方ですが1キロを2基持っているんですが、成績は悪いです。
明るい光の方が強いんじゃ!(これを言論の自由と言う・・・)明るい方が採れるんじゃ!(これを信仰の自由と言う・・・)と言うのは勝手だが実績が伴わないという・・・。
オラも1キロは1基持っているけれど出番はかなり少ないです。
これは、これを使って虫を採るというより遠い所にいる虫を400ワットで採れる場所まで引き寄せてくる感覚で使用してます。
だから、この200ワットの水銀灯投光器で充分です。
良い場所、自分だけの場所を捜すのも一興。
20~30匹採った中からお気に入りの5匹程度を持ち帰り、そんな夜をひと夏に何度か繰り返し、採った虫を愛でる・・・そういう方にこれをお勧めします。
沢山採りたい!根こそぎ採りたい!と言う方は採集好きではなく、虫が欲しいという物欲のかたまりで、欲しい欲しい病という恐ろしい病気に罹患しかけてます(この病気はほぼ不治の病ですのでご注意下さい)。
【カブトムシの発生時期】
カブトムシの発生時期をここ数年観察しているが一昨年以前まではずっと青森市内での発生は7月20日~25日だったのが、昨年が観察以来最速で6月30日には確認出来た。
今年はそれよりやや遅く7月の第1週には雲谷で発生を確認した。
昨年よりは遅いとは言え例年よりは早めで推移している。
温暖化の影響か?と考える方も多かろうが、恐らくそれは違うと思う。
昨年は猛暑だったが、今年は寒いんである。
カブトはある程度積算温度を達成してしまうと、昼と夜の寒暖の差が激しくなると蛹化のスイッチが入るそうだからそれが要因だと思う。
これが自然界にとっていい現象なのか?というとむしろ逆で、悪影響を及ぼしているように思える。
天候が安定せず、雨が降らないとなったらダムが干上がるくらいまで降らず、降ったとなったらバカみたいに降ったり、降り続けたり。
6月に台風が来たりと、とにかく変だ。
山に採集に行って気づくのが、道路にやたら獣が出ていること・・・。
テン、マミ、カモシカ、ウサギ、ネズミ、タヌキ、キツネ、猿、熊、山ニャンコ・・・。
道路に出てくる理由をオラはこれらの内雑食性の獣は車のヘッドライイトに集まる蛾等を補食するためでそれ以外は移動中なのでは?と考えているのだ。
つまり、今年は山に食べ物が少なくて出てくる、あるいは餌の豊富なところを捜して移動しているのではないか?と考えた訳です。
昨夜爆弾を掛けてたら明かりの切れる当たりの所まで野ねずみが出てきて一生懸命集まった蛾にかぶりついてました。
この時は十和田市のN氏も脇に居たので一緒にこのネズミを観察したのですが、発電機の大きな音と人間が二人も居るのに野生動物がこんな近くまで来て餌を食べ続ける光景は初めてです。
よほど腹が空いていたとしか思えないんだが・・・。
こんな状況がクワガタ採りに何か影響するだろうか?。
樹液の出はどうなんだろう?
樹液の出が少なければオオクワなんかは飛ぶだろう(特に♂が目立つか)とか考えていたところに大師匠から電話があり、昨夜はライトやったの?駄目だったでしょう?と・・・(当たりです!)でもね昨日は(大師匠の仲間の)S氏が一晩でオオクワ5♂14♀採ったとのこと(どひゃ~!)。
大噴火です!。これもそんなことと関係があるんだろうか?・・・。
【耐え難きを耐え、忍び難きを忍び、T氏ついにオオクワ採集!】H.24.7.12
昨年オラのアドバイス(年間15回シーズン中に十和田湖に通えば誰でも必ず1頭はオオクワを採れる!)を忠実に守り、16回通ってボウズを喰らった悲運の人T氏がついにやりました!。
今期T氏が8ラウンド目、通算24ラウンド目にして悲願達成です。
おめでとうござる!。
諦めない奴が強いんだ!。
オラの店で並べている青森県産オオクワ価格8,000円~15,000円を高い!と言った方にここで厳かに申し上げる・・・T氏が通うこと24ラウンド・・・1回当たりガソリン代にしておよそ2,000円×24回=48,000円!更にT氏には申し訳ないが日本一産まない青森のオオクワ!なので、T氏は追加およそ10ラウンドを戦わなくてはならないだろう・・・。
金銭だけでなく、奥様の鋭いフリッカージャブ、ボディーブロー等をウェービング、ダッキング、スウェーバックで躱しつつ・・・の神経戦をしながらである!。
それでも高い!と言うなら自分で採ってきなはれ!。
(まあ、〇介氏のように2回行って2頭、それも2回目はオオクワ♀と一緒に歩いていたという、あなたは神か?という人もいるけれど・・・)。」
昨夜はオラにもレアな原歯型♂が1頭来た。
今期ここまでで、オラの耳に入ったオオクワ捕獲数はオラ2♂、Y氏1♀、N氏1♀、T氏1♀であるのだが、新成虫はこの内2頭であとは越冬個体達である。
青森のオオクワ採集はまだ口を開けたばかりというところだろうか?。
採集中に大師匠から電話があり、この夜は広島から青森まで全国規模でオオクワが飛びまくっていたようです。
大師匠から一つアドバイスを頂いた。
『ライトのセットアップは場所により適したものに変える、ここからがセンスです』。
ムムム、けだし名言なり・・・。